2019年6月16日(日)

最低賃金1000円「早期に」 諮問会議で民間議員

経済
2019/5/14 21:40
保存
共有
印刷
その他

政府が14日開いた経済財政諮問会議で、民間議員は企業が従業員に最低限支払わなければいけない最低賃金について「より早期に1000円になることを目指すべきだ」と提言した。厚生労働省の審議会は今年の改定の議論を同日開始した。過去3年の実績である年3%を上回る引き上げになるかが焦点となる。

今の最低賃金は全国平均で時給874円。政府は2017年に策定した「働き方改革実行計画」で、年3%程度引き上げて全国平均1000円を目指す目標を掲げた。民間議員は中小企業の生産性向上を支援する施策とあわせて、目標の早期達成を求めた。16~18年度の実績である年率3%を超える引き上げを示唆しているとみられる。

諮問会議に出席した菅義偉官房長官は「地方で消費を増やすために、最低賃金の引き上げが必要だ」との認識を示した。一方、世耕弘成経済産業相は「中小企業は現在の引き上げペースでギリギリのところもある」と述べ、配慮を求めた。

民間議員は提出した資料で「(引き上げに際し)中小企業経営に与える影響や地域別の労働需給の違いを十分に勘案することが重要である」との考えを示した。自民党の一部で求める声がある全国一律化については言及しなかった。

厚生労働相の諮問機関である中央最低賃金審議会は同日、非公開で最低賃金引き上げの議論を始めた。有識者や労使の代表者が議論し、7月ごろに目安を決定。これを踏まえ、都道府県ごとに定めた最低賃金を10月をメドに適用する。

19年度は例年に比べて1~2カ月程度早い議論開始となった。最低賃金を決める目安となる、産業別の賃金上昇率などをまとめた「賃金改定状況調査」の調査手法を見直すためだ。

最低賃金を巡っては中小企業を中心に引き上げに慎重な声も上がる。景気動向指数の判断が「悪化」になるなど景気冷え込みの懸念もある中で、大幅引き上げが実現するかは不透明だ。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報