2019年6月17日(月)

高速バス大手ウィラー、今秋にも国内で自動運転実験

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2019/5/14 12:14
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高速バス大手のWILLER(ウィラー、大阪市)は今年秋にも日本国内で自動運転の実証実験を始める。6月から先行して実施する予定のシンガポールでの実験の成果を活用し、運用や商用化の手法などの課題を解決、新たな移動手段として実用化を急ぐ。今夏から日本で展開予定の次世代移動サービス「MaaS(マース)」にも活用する。

シンガポール企業が制御技術を提供する車両(写真)を、三井物産系の現地カーシェアリング会社に運用を委託して実験を行う

6月からの実証実験では15人ほどの客とスタッフが乗ったバス状の小型車両を、国立公園内で自動で走らせる(写真は車内の様子)

ウィラーの村瀬茂高社長が、シンガポールでの自動運転実証実験に関する報道陣への説明で明らかにした。同実験を通じて乗客のニーズ把握や、運行に必要なマニュアルなどの作成、料金設定やビジネスモデルの検討を進め、国内にも応用する考え。「実験の先の実用化にチャレンジしたい」(村瀬社長)という。公共交通の存続が厳しい地方での展開が有力だ。

シンガポールの実験は、ビジネスを組み立てるウィラーを中心に、自動運転制御技術の提供や車両保全を手掛ける政府系大手企業シンガポール・テクノロジーズ(ST)エンジニアリングや、車両運用を委ねる三井物産傘下の現地カーシェアリング企業カークラブと共同で行う。このほど公道も含め自動運転実験ができる許認可を取得した。

第1弾は、国立公園「ジュロン・レイク・ガーデンズ」内で6月から始める。バス状で15人乗りの小型電動車両に、乗客のほかスタッフを乗せる「レベル3」と呼ばれる実験だ。地下鉄駅が起点の2.5キロメートルの園内コースを時速25キロメートルとゆっくりした速さで走り、アプリでの事前予約によってコース上で乗降できる。

単に運転技術を試すだけでなく、車載のカメラやセンサー、人工知能(AI)も使って乗客の潜在意識を分析し、ビジネスにつながるニーズを探るのが特徴だ。5月中は無人で試運転するため、15日から準備作業に着手。実用化が前提で、6月の有人実験開始から半年後には有償化する。

シンガポールではこうした実験を他に2カ所で予定し、一部には公道走行も含まれる。同国政府の後押しも受けてスピーディーにビジネスモデルを練り上げ、実験段階の他社を尻目に日本で早期の商用展開につなげる。(武田敏英)

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