2019年5月22日(水)

米、対中関税「第4弾」公表へ 6月に首脳会談か
中国は報復の構え、交渉継続も協議日程決まらず

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2019/5/13 9:37
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【ワシントン=鳳山太成】トランプ米政権は13日、中国からの輸入品すべてに制裁関税を課す「第4弾」の詳細を公表する。10日の関税引き上げに続く追加措置で圧力を強める。中国は近く報復措置を打ち出す構えだ。米中はいずれも交渉を続ける方針で、6月下旬に大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議での米中首脳会談の可能性も出てきたが、次の閣級協議の日程はまだ決まっていない。当面は対立が激化し、金融市場の動揺も続く可能性がある。

6月の大阪G20首脳会議に合わせた米中首脳会談の可能性も出てきた=AP

6月の大阪G20首脳会議に合わせた米中首脳会談の可能性も出てきた=AP

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米国は「第3弾」として発動した2千億ドル(約22兆円)分の中国製品に対する制裁関税を、10日に従来の10%から25%に引き上げた。これに続き13日には、現在は対象外となっている約3千億ドル分の中国製品への「第4弾」となる制裁関税の詳細を公表する。

米通商代表部(USTR)が13日、第4弾の対象品目や税率、今後の日程を明らかにする。米アップルのスマートフォン(スマホ)「iPhone」など携帯電話やパソコン、玩具、衣服など消費財が多く含まれる見通し。公聴会を開いて産業界の意見を踏まえたうえで、最終品目リストと発動日を決める。実施まで2カ月以上かかるのが通例だ。

一方、中国の交渉責任者を務める劉鶴副首相は「必ず報復する」と述べており、米国の第3弾の関税引き上げに対する対抗措置を近く明らかにする見通しだ。現在600億ドル分の米国製品に5~10%の報復関税をかけており、税率引き上げなどが取り沙汰されている。

米中の対立激化で経済への悪影響が広がる恐れがある。米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長は12日、米テレビ番組のインタビューで、関税引き上げが米国経済に及ぼす悪影響は「非常に小さい」と主張した。失業など一定の余波を認めつつも「(民間試算は)かなり誇張されている」と反論した。好調な米経済が吸収できるとも指摘し、市場の懸念を払拭しようとしている。

米中双方とも対話の姿勢は崩していない。9~10日にワシントンで開いた閣僚協議は対立解消に向けた合意には至らなかったが、トランプ大統領は今後も交渉を続けると明言した。ただクドロー氏は次回協議について中国から北京開催の打診を受けたが「具体的な日程はまだ決まっていない」と述べるにとどめた。

クドロー氏は6月下旬の大阪でのG20首脳会議にあわせて「米中首脳が会う可能性が非常に高い」と述べ、トランプ氏と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席による首脳会談に言及した。両首脳は2018年に実施された前回のG20でも顔を合わせていた。

今後の閣僚交渉で解決すべき課題は多い。クドロー氏は知的財産権の侵害や技術移転の強要を巡って中国が法制化を渋ったと説明した。劉氏は10日の協議後「中国は原則に関わる問題では決して譲らない」と語った。追加関税の即時撤廃や「中国の主権と尊厳の尊重」などを求めている。

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