埼玉りそな・武蔵野銀 実質業務純益 ともに減少 資金利益の減少響く

2019/5/10 22:00
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埼玉県内に本店を置く埼玉りそな銀行と武蔵野銀行は10日、2019年3月期決算を発表した。本業のもうけを示す単体の実質業務純益は両行とも前の期を下回った。貸出金利息収入などの資金利益の減少や、保有有価証券の運用が振るわなかったことなどが響いた。両行は厳しい金利環境が当面続くとみて、手数料収入など利息以外の収益源の確保に力を入れる。

埼玉りそな銀の実質業務純益は前の期比10%減の392億円。貸出金利回りの低下で利ざやが縮小したほか、急激な相場変動を受けて含み損を抱えた有価証券を損切りした影響が出た。18年3月期に計上したグループ子会社の株式売却益がなくなり、税引き利益は45%減の220億円だった。

武蔵野銀の実質業務純益は4%減の137億円だった。貸出金利息の減り幅は縮小したものの、有価証券利息配当金の減少などが利益を押し下げた。曙ブレーキ工業の私的整理の影響で、与信関係費用が大幅に増加し、単体の税引き利益は53%減の47億円となった。

日銀の超低金利政策は出口が遠のき、金利に左右されにくい収益源を確保できるかが経営安定のカギを握る。その活路として両行が重視するのが手数料収入だ。

埼玉りそな銀は保険販売など個人向けとM&A(合併・買収)仲介などの法人向けがいずれも好調で、手数料収入を示す役務取引等利益は10%増えた。業務粗利益に占める割合は9期連続で増え、初めて20%を超えた。池田一義社長は「預貸金利益のマイナスを(手数料で)打ち返すだけの力をつけたい」と語る。

武蔵野銀の手数料収入は市場変動の影響で投資信託関連が伸び悩んだが、ほぼ前期並みの86億円を確保した。3月には相続関連サービスを自前で提供できる信託の兼営認可を取得しており、遺言信託など高齢化の進展で拡大が見込まれる需要を取り込む方針だ。

埼玉りそな銀は20年3月期の実質業務純益を手数料収入の増加などで16%増の455億円と見込む。一方、武蔵野銀は有価証券利息配当金の損益を保守的に見積もり、15%減の117億円とした。

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