2019年6月18日(火)

EU離脱で在庫特需 英1~3月GDP、0.5%増

英EU離脱
ヨーロッパ
2019/5/10 20:02
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【ロンドン=篠崎健太】英国の政府統計局が10日発表した2019年1~3月期の英国内総生産(GDP)速報値は、物価の変動分を除く実質で前期比0.5%増と、18年10~12月期の0.2%増から加速した。3月末に予定されていた欧州連合(EU)離脱に備え、企業が在庫を大きく積み上げた影響が出た。4~6月期は反動で減速が見込まれ、EU離脱の不透明感が覆う状況が続く。

成長率は市場予想と一致した。GDPの6割強を占める個人消費が前期比0.7%増と、賃金増を背景に伸び率を広げたことも成長を支えた。

1~3月期に大きな押し上げ要因となったのが、EU離脱に備えた「在庫特需」だ。合意なき離脱で物流網が乱れる万が一の事態を想定して企業は原材料や商品の手持ちを増やし、増産につながった。製造業の生産は2.2%増となり、18年10~12月期の0.7%減から大きく切り返した。

米清涼飲料大手コカ・コーラは欧州地域が伸びをけん引し、1~3月期の連結売上高が前年同期より5%増えた。「EU離脱の不透明感に備え、欧州のボトラーが在庫を通常より増やした」効果が出たという。同社はEU離脱関連で約1億ドル(110億円)の出荷増効果があったとみている。

今後は一時要因の反動が出そうだ。イングランド銀行(中央銀行)は「企業の在庫増効果は一時的」とし、4~6月期の成長率は0.2%増に縮むとみている。EU離脱は10月末まで延期されたが不透明感は根強い。米中の貿易戦争なども重荷で、目先の英景気は力強さを欠く展開になるとの見方が出ている。

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