2019年6月16日(日)

出資金返還請求を棄却 緑のオーナー、33人敗訴

2019/5/10 18:10
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国有林の育成に出資し木材販売収益の分配金を受け取る林野庁の「緑のオーナー制度」で、国が伐採を実施しなかったことは契約違反に当たるとして、男女33人が出資金計約2900万円の返還を国に求めた訴訟で、大阪地裁は10日、請求を全面的に棄却した。

制度は1984年に始まり、新規募集を停止した99年までに約8万6千の個人・団体が約500億円を出資。原則1口50万円でスギやヒノキのオーナーになり、育成後に木を競売にかけ収益の一部を分配する仕組みだったが、多くが売れ残り9割以上が元本割れした。

判決理由で金地香枝裁判長は、出資金に丸太にするための加工費用などは含まれておらず、伐採しての販売は「制度設計上、想定されていなかった」と指摘。立木のままの販売には合理性があり、契約違反には当たらないとした。

制度を巡っては、元本割れのリスク説明が不十分だったとして出資者らが国に損害賠償を求めた訴訟も起こされ、時効などに当てはまらない約80人に約9900万円の賠償を命じた判決が確定している。

林野庁業務課は「制度について契約者の理解が得られるよう適切に対応していく」とコメントした。〔共同〕

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