2019年9月16日(月)

海面の陸地、無人機で探査 領海拡大に期待

2019/5/10 11:15
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海上保安庁が、干潮時にだけ海面上に現れる陸地「低潮高地」を発見しようと、日本近海で無人観測装置と航空機を使った探査を行っている。見つかれば領海の基点になり得るため「領海や排他的経済水域(EEZ)の拡大につながる」(海保関係者)との期待がある。日本海や東シナ海で探査を先行させ、将来は太平洋側でも行う方針だ。

海保の地形測量が従来、船舶の安全航行を主な目的としてきたのと異なり、今回は漁業や海底資源といった海洋権益の拡大を目指す調査となる。

装置の名称は「自律型海洋観測装置(AOV)」。太陽光パネルを搭載した全長約3メートルのサーフボード型のプラスチック板が、海中に伸びた約8メートルのケーブルの先にある6枚の翼の向きを調節しながら自動航行する。遠隔操作も可能だ。

ボードや翼には全地球測位システム(GPS)や気象、潮位の計器が付いており、干潮時の精密な海面の高さが測れる。航空機は測量用レーザーで海底地形を観測し、干潮時に海面を超える高さの土地を探している。

調査のきっかけは近年、中国や韓国が日本との中間線を越えて自国の海域だと主張し、海洋調査などを活発化させている動きだ。政府は2016年に調査実施を決め、17年度に日本海と東シナ海で調査を始めた。

これまでの調査で新たな低潮高地は見つかっていないが、AOVは現在の16基態勢から、19年度に4基を追加する。航空機も警備救難業務との兼務から、20年度には測量専用機1機を投入予定で、探査効率を高める。27年度をめどに両海域の調査を終える方針だ。〔共同〕

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