ゴーン元会長の側近2人、司法取引で不起訴 特捜部

2019/5/10 9:10
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日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告(65)を巡る一連の事件で、東京地検特捜部は10日までに、日本版「司法取引」で合意した側近幹部2人を不起訴処分とした。関係者への取材で分かった。

特捜部は4月22日、オマーンの販売代理店への支払いに絡み、会社の資金を不正に還流させたとして、ゴーン元会長を会社法違反(特別背任)罪で追起訴した。捜査が事実上終結したタイミングで側近幹部2人の不起訴処分の手続きをとったとみられる。

関係者によると、側近幹部2人は、日産の外国人の専務執行役員と元秘書室長の幹部社員。ゴーン元会長が金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕される約3週前の2018年10月31日と11月1日に司法取引で合意した。

ゴーン元会長らの不正に関する一切の資料を提出し、特捜部の事情聴取に全面協力する一方、2人の起訴を見送る取引だった。合意対象の不正は、金商法違反のほか、現時点では立件されていない海外の自宅の無償提供が含まれていた。

特捜部は、司法取引で得た証拠などに基づきゴーン元会長らを金商法違反罪で起訴。会社の資金を不正に引き出し、日産に損害を与えた2件の会社法違反(特別背任)罪については、司法取引の枠外で追起訴した。

司法取引は18年6月に導入され、金商法違反のほか、贈収賄、脱税、談合などの経済犯罪が主な対象。10年に発覚した大阪地検特捜部の証拠改ざん事件をきっかけとした刑事司法改革の中で必要性が議論された。

ゴーン元会長を巡る事件は2件目の適用例とみられる。

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