米中閣僚協議が開始 税関が10日の関税上げ通知

2019/5/10 5:50 (2019/5/10 9:57更新)
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【ワシントン=鳳山太成】米中両政府は9日、ワシントンで貿易問題を巡る閣僚級協議を開始した。米国は2千億ドル(約22兆円)分の中国製品に課す制裁関税を10日に現在の10%から25%に引き上げる構えで、中国も対抗措置を表明している。協議が不調に終わり関税拡大を実行に移せば、二大経済大国による貿易戦争が激化して世界経済の重荷となりかねない。

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閣僚協議は米東部時間9日午後5時(日本時間10日午前6時)から始まった。米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表、ムニューシン財務長官がUSTR本部で中国の劉鶴副首相と会談。1日目の会合を終えた。協議は9~10日の2日間の予定。

米税関・国境取締局(CBP)は9日、米東部時間10日午前0時1分(日本時間同日午後1時1分)から関税を25%に引き上げると通知した。対象は2018年9月に「第3弾」として発動した約5700品目。家具や家電、食料品など生活に身近な製品も多く、値上がりで個人消費に打撃となる恐れがある。

ただ、25%の追加関税は10日以降に中国から輸出され、通関した製品に順次かかるため、10日よりも前に輸出された製品は同日以降に米国に到着しても10%のままだ。対象品目の2割超を占める消費財は船便で2~4週間かけて運ぶ製品も多く、実際の関税徴収には時間差が生じる見通し。

北京で開かれた前回の米中閣僚協議(右から中国の劉鶴副首相、ムニューシン米財務長官、ライトハイザー米USTR代表)=ロイター

北京で開かれた前回の米中閣僚協議(右から中国の劉鶴副首相、ムニューシン米財務長官、ライトハイザー米USTR代表)=ロイター

トランプ氏は9日、ホワイトハウスで記者団に対し、10日に2千億ドル分の関税を引き上げると改めて表明した。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席から8日に「非常に美しい手紙」を受け取ったと明かし、習氏と電話で今後協議する可能性にも触れた。対中交渉の先行きは「どうなるか様子をみてみる」と語り、話し合いは続ける姿勢を示した。

一方、中国の劉鶴副首相はワシントンに到着した後、記者団に「いまの特殊な状況下で理性的に、正直に米国と意見交換したい」と語った。米の制裁関税引き上げ方針について「中国は追加関税は問題を解決する方法ではないと考えている。米中両国だけでなく、世界にも不利だ」とも述べた。国営新華社が伝えた。

米政権は中国の知的財産権侵害を理由に18年7月から順次、計2500億ドル分の中国製品に制裁関税を課した。中国も即座に報復して計1100億ドル分の米国製品に関税を上乗せした。世界二大経済大国による貿易戦争が始まり、世界経済や金融市場の重荷となってきた。

トランプ氏と習氏は18年12月1日の首脳会談で「休戦」で合意し、19年1月1日に予定していた第3弾の関税引き上げを棚上げした。知的財産侵害や技術移転の強要、サイバー攻撃など中国の構造問題に関して協議を重ねてきた。

トランプ氏は2月以降、貿易協議の進展を理由に関税引き上げを先送りし、首脳会談での最終決着に意欲を示してきた。ただ中国の産業補助金の扱いや、発動済みの関税の扱いなどを巡って溝が埋まらず、トランプ氏が5月5日にツイッターで改めて関税上げを表明して再び対立が強まった。

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