2019年6月17日(月)

EU首脳会議、結束を確認 民主主義、難民問題など

英EU離脱
ヨーロッパ
2019/5/9 20:40
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マクロン仏大統領(前列右)とトゥスク欧州連合(EU)大統領(前列左)ら(9日、ルーマニア・シビウ)=ロイター首脳

マクロン仏大統領(前列右)とトゥスク欧州連合(EU)大統領(前列左)ら(9日、ルーマニア・シビウ)=ロイター首脳

【シビウ(ルーマニア)=竹内康雄】欧州連合(EU)の首脳会議が9日、ルーマニアのシビウで開かれた。離脱問題を抱えるメイ英首相は参加せず、27カ国の首脳は英離脱や難民問題で揺らいだEUが次期体制に移行するのを機に今後の針路を討議した。そのうえでEUの結束などを確認する宣言を採択した。難民政策やデジタル経済への対応など課題は多いが、意見の相違を乗り越えてEUの再生につなげる考えだ。

EU首脳は、会議の成果を「シビウ宣言」としてまとめた。同宣言はトゥスク氏が会議前に各国首脳に送った書簡で次期体制の課題として「4つの柱」を示し、それをもとに「10の約束」を明記した。「欧州は責任ある世界のリーダーになる」とし、結束の維持などを確認した。

EUはユンケル欧州委員長が10月末、トゥスクEU大統領が11月末に任期を迎える。5月下旬の欧州議会選を機に2019~24年の次期体制の人事が本格化する。首脳らは次期体制の主要課題や人事構想も話し合った。

マクロン仏大統領は開幕前、記者団に「欧州には一段の統合に向けてやるべきことがたくさんある」と主張した。メルケル独首相は各国に意見の違いはあるとしつつも「我々は団結しなければならない」と訴えた。

今の欧州に足りないのは押し寄せた難民問題、急速なデジタル化の波、世界で広がる非民主主義的な動きへの対応だ。

トゥスク氏が書簡で指摘した課題が「市民と自由を守る」。テロ対策やサイバー攻撃への対応能力の強化に加え、移民政策の改革、シェンゲン協定の見直しを挙げた。国境を越えた税制やデジタル対応などの経済分野や気候変動など持続可能性にも重点を置いた。

世界ではトランプ米政権が保護主義的な動きを強め、民主主義でない中国が存在感を広げるなど従来の西側の価値観が揺らぐ。自由貿易協定(FTA)の拡大などルールに基づく多国籍主義を追求するEUの基本理念を再確認した。

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