2019年6月17日(月)

トヨタ、聖域なき事業再編 パナと住宅事業を統合

住建・不動産
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2019/5/9 19:59
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トヨタ自動車が聖域なき事業再編を加速する。トヨタとトヨタホームは9日、ミサワホームを完全子会社にし、2020年にパナソニックと住宅事業を統合すると発表した。住宅市場が縮むなか、三井物産など異業種とも組み、自動運転やあらゆるモノがネットにつながる「IoT」を生かし、まちづくりでの新たな事業創出にかじを切る。

「自動運転などのテクノロジーで人々の移動手段、まちづくりが変わる」。9日、トヨタの白柳正義執行役員は時代の変化を強調した。トヨタとパナソニックは20年1月に共同出資会社を設け、トヨタホーム、ミサワホーム、パナソニックホームズなどが移る。3社の戸建て供給戸数は計約1万7000戸と業界最大級で、トヨタの商用向け自動運転車、電動車、パナソニックの家電や生活サービスなどを組み合わせ、まちづくりに参入する。

パナソニックからトヨタへの提案で事業再編の話を始めたのは昨年12月中旬。津賀一宏社長らパナソニックの歴代社長は静岡県湖西市のトヨタグループ創始者の生誕の地を訪れるほど、関係が深い。

創業家の思いが強いトヨタの住宅事業の参入は1975年だった。しばらくは赤字続きだったが、事業黒字化の後、03年にトヨタホームを設立。ミサワホームとの資本提携も段階的に深め、今回は完全子会社化を決めた。

背景には国内市場の先細りと、消費者ニーズの変化がある。パナソニックの北野亮専務執行役員は「住宅着工は10年後、約6割になる。新たなフェーズに踏み込まないと未来はない」という。

新会社は三井物産からの出資も検討するが、住宅、クルマ、生活サービスをどう組み合わせるのか、9日の会見ではデータや決済システム、エネルギーの具体的な提案はなかった。投資回収が長いまちづくり事業の力も未知数だ。

トヨタはグループで最も競争力のあるところに任せる「ホーム&アウェイ戦略」を進める。4月にはデンソーやアイシン、ジェイテクトなど4社が自動運転の統合制御ソフト開発会社を新設した。住宅では異業種を含めた新たな枠組みをつくり、時代の変化への危機感を映している。(藤岡昂)

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