NY株、2ドル高で3日ぶり反発 米中妥結への思惑で

2019/5/9 4:51 (2019/5/9 5:34更新)
保存
共有
印刷
その他

【ニューヨーク=大島有美子、関根沙羅】8日の米株式市場でダウ工業株30種平均が3営業日ぶりに反発した。終値は前日比2ドル高の2万5967ドル。取引開始直後に同76ドル安まで下落したが、午後は一時153ドル高まで値を戻した。米政府は中国製品への制裁関税を25%に引き上げると正式に通知したが、9日に始まる米中閣僚級協議への思惑から買い戻しも入り、売買が交錯した。原油も株式と同様、小反発した。

米中協議への期待から株の買い戻しが先行している(8日、ニューヨーク)=ロイター

米通商代表部(USTR)は8日朝、2千億ドル(約22兆円)分の中国製品に対する制裁関税を10日に現在の10%から25%に引き上げると官報で正式に通知した。中国商務省も8日、米国が同措置をとれば「中国は必要な反撃措置を取らざるを得ない」との声明を発表。米中貿易摩擦が激化するとの懸念が売りを誘った。

ほぼ同時刻、トランプ米大統領はツイッターに「中国から劉鶴副首相らが取引のためにやってくる」と投稿した。三菱UFJ銀行のチーフ金融エコノミスト、クリス・ラプキー氏は「トランプ氏の投稿は投資家の期待を高め、株への売り圧力を一時的に弱めた」という。

ダウ平均は6日と7日の2日間で540ドル近く下落しており、市場では「米経済は好調で、これ以上は売り込みにくい」との声も聞かれた。株安への警戒度を示すVIX(恐怖)指数の上昇に歯止めがかかったことも、安心感につながった。

市場では米中交渉妥結への期待も根強い。米大手銀JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は8日、中国で開いたイベントで米メディアに対して「(米中交渉を)そんなに心配していない」と述べた。同氏は8割の確率で交渉が成立するとみている。

同日の米原油先物市場で、指標となるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート、期近物)が小幅反発した。終値は前日比0.72ドル(1.2%)高の1バレル62.12ドル。米国の原油在庫が予想以上に減少したことで需給の引き締まりを意識した買いが入った。一方、米中貿易交渉を巡る不透明感が引き続き重荷となり、上昇幅は限定的だった。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]