アルプス運輸建設、松本市に規格外扱う農産物直売所
異業種参入、産直需要期待

2019/5/8 20:00
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運輸業のアルプス運輸建設(長野県松本市)は6月、農産物直売所を松本市内に開設する。会員となった農家らが出荷する規格外の商品を主に販売する。松本市は消費者だけでなく、飲食店で地元農畜産物の需要が大きく、直売ビジネスの発展が見込めるとして異業種から参入する。5年後をめどに5億円の売り上げをめざし、経営の柱の1つに育てる。

小売店だった施設を改修し、農産物直売所を開設する

直売所は「清流の里 梓川」という名称で、松本市西部のロードサイド型店舗が並ぶ一画に開設する。小売店だった施設を改修し、約600平方メートルの店舗にする。

出荷を希望する農家などを対象にした会員制度を設け、すでに説明会を開催している。初年度は約200人の会員が目標で、1億円の売り上げをめざす。

商品は地元の農畜産物のほか、土産物や地元特産のリンゴを原料にしたシードルなども扱う。地元農協のコーナーやフードコートも設置する計画だ。

将来は松本市内に少ない観光農園も併設するなど、観光拠点としても検討する。

松本市を中心とする松本地域では、地元の野菜などを産地から飲食店・旅館などに直送する「やさいバス」と呼ばれる共同物流網づくりが検討されている。長野県や松本市、企業、農業団体などで設立準備委員会をつくり、今秋にも実証試験を開始する予定で、同社が委員長を務めている。今回開設する直売所も実証試験の集出荷拠点に位置づける。

同社は運輸業が本業だが、作り手のいない水田を借りて稲作にも取り組むなど農業生産事業も手がけている。直売所と合わせて農業の6次産業化ビジネスを開拓する。

松本市は長野県の調査で商圏人口が60万人を突破し、周辺市町村からの買い物客の流入が増えている。中心街には飲食店が集中するほか、温泉地として多数の旅館も立地する。一方で農畜産業も盛んな地域だ。農水省が3月に公表した2017年の市町村別農業産出額によると、松本市は200億円の大台を超えて長野県内ではトップだった。

生産される農畜産物の種類も多様で、野菜やコメ、果物に加え、鶏、牛の畜産業でも勢いがある。さらに松本市近隣には安曇野市や朝日村といった農業が盛んな地域も広がっており、地産地消が実現しやすい環境にある。

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