独シーメンス、火力発電機部門を分離上場へ 20年9月

2019/5/8 2:20
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【フランクフルト=深尾幸生】独シーメンスは7日、火力発電機向けタービンなどを手がけるガス・電力部門を2020年9月に分離上場させ、連結対象から外すと発表した。保有する風力発電子会社の株式も分離する新会社に移す。火力発電機事業はかつては収益の柱だったが、需要低迷で不振だ。工場のデジタル化など利益率の高い部門への集中を鮮明にする。

シーメンスはタービン事業の分離を決めた=ロイター

シーメンスは4月に3つの事業カンパニーからなる体制に移行した。そのひとつの「ガス・電力カンパニー」を切り離す。風力発電タービン子会社のシーメンスガメサ・リニューアブル・エナジー(SGRE)の59%分の株式を新会社に移すため、新会社の規模は売上高300億ユーロ(約3兆7千億円)で従業員は8万人超になる。

これまで医療機器部門など主要部門の上場などでは株式の過半数を保持し続けているが、ガス・電力新会社はまず50%弱を持ち、徐々に3分の1程度まで減らす。シーメンスのブランドと販売網は新会社も使えるようにする。

世界的な再生可能エネルギーへの移行でシーメンスの火力発電機事業は業績が悪化している。18年9月通期の売上高は前の年より19%減り、営業利益は90%減った。17年には大規模な人員削減を実施、他社との連携を含む抜本的な対策を検討していた。

大型のタービン市場は年間400基分以上の生産能力があるとされていたが、現在の需要は100基以下に落ち込んでいる。競合の三菱日立パワーシステムズや米ゼネラル・エレクトリック(GE)もリストラを進めている。

シーメンスは今後、事業の柱を工場のデジタル化関連のサービスと機器を手がける「デジタル産業」カンパニーと、電力グリッド機器の「スマートインフラストラクチャー」カンパニーとする姿勢を鮮明にする。

全体の構造改革も進める。人員配置を見直し、23年までに1万400人を削減し、成長分野で2万500人を雇用する。22億ユーロのコスト削減効果を見込む。

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