楽天銀行でシステム障害、ネット経由の振り込みできず
午後11時すぎに「ほぼ復旧」
10連休明けとなった7日、複数の銀行でシステム障害が発生した。ネット銀行大手の楽天銀行では同日昼ごろからスマートフォン(スマホ)やパソコンを通じた取引ができなくなり、ゆうちょ銀行ではスマホ用アプリが一時つながりにくくなった。楽天銀は7日深夜、一部のサービスを除いてシステム障害が復旧したと発表した。「10連休明けでアクセスが集中したことが原因だ」と説明している。
楽天銀では7日の昼すぎから午後11時すぎまでの間に口座にログインできない状態になり「ネットワーク接続エラー」との表示が出た。ネット経由の残高照会や振り込みができなくなった。ATMでは取引できるとしていた。10連休明けで預金者のアクセスが集中したことが原因という。

同行は約700万の口座を保有する。障害の影響は多くの利用者に広がり、昼ごろからネット上などで「アプリで接続できない」といった指摘が相次いだ。
ゆうちょ銀行では7日朝から、口座の残高照会や入出金の確認ができるスマホ用アプリがアクセス集中でつながりにくくなった。「連休明けで自動引き落としの結果を確認する人などが多かった」(広報部)という。
ネット銀行でのシステム障害は預金者などへの影響が大きい。2003年5月にも三井住友銀行系のジャパンネット銀行で大規模なシステム障害が発生。全面復旧まで22時間にわたり、インターネットやATMによる取引が止まった。これを受けて金融庁はネット銀行に対しては初めてとなる業務改善命令を出し、再発防止を求めた過去もある。
今回の10連休対応を巡っても金融庁は金融業界に対し、ATMやネットバンキングなど取引が滞ることのないよう、システム面で万全を期すように求めていた。
それでも連休前の4月26日には、みずほ銀行のATMの一部では利用者の引き出しが殺到し、一時的に現金切れになる事態も発生した。連休明けに懸念されていたシステム障害が発生した。