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10年ぶり賞金王狙う石川 腰痛再発「自分との戦い」
編集委員 吉良幸雄

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2019/5/8 6:30
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苦渋の決断だった。1960年に第1回大会が開催され、スポンサートーナメントとしては国内で最も歴史が古い男子ゴルフの中日クラウンズ(5月2~5日、名古屋GC和合)。伝統の大会の第2ラウンドのスタート前に、石川遼(27)が腰痛を理由に棄権した。プロ12年目で、日米両ツアーを通じて棄権するのは初めて。プロ113勝(ツアー94勝)で72歳の尾崎将司、アマチュアとして松山英樹に続くマスターズ出場、予選突破を果たした気鋭の20歳、金谷拓実(東北福祉大3年)と同組で、60回記念大会の「目玉」だっただけに、選手会長・石川も無念の思いが強かったはずだ。

打った瞬間に痛み、6年ぶりの80台

石川は国内開幕戦の東建ホームメイトカップ(4月18~21日、三重)も欠場していた。その前週に行われた千葉オープン(10~11日)で2年連続優勝したものの、同じ2日間競技で連覇のかかった岐阜オープン(13~14日)では予選落ち。練習ラウンドを雨で切り上げると翌日夜に腰にじわっと痛みを感じた。15日に東建での練習ラウンド前にコース近くの練習場で球を打ち始めたところ、再び痛みを覚えたという。

帰京してかかりつけの整骨医に治療してもらっても良くならず、病院で磁気共鳴画像装置(MRI)検査すると「ぎっくり腰に近い関節分離症と診断された」そうだ。東建出場を見送り、その後はケアと静養に努め、ボールを打ち始めたのは中日クラウンズ前の週末。"突貫工事"だったろうが、試合には間に合うと判断し出場に踏み切った。

中日クラウンズ第1日、16番でティーショットを放った後、顔をしかめる石川遼=共同

中日クラウンズ第1日、16番でティーショットを放った後、顔をしかめる石川遼=共同

初日の1番では「朝から大丈夫。安堵してティーオフした」と石川。ところがティーショットは乱調で、8番では3番ウッドでティーショットを放つと「一瞬、足の位置から一歩も踏み出せなくて。打った瞬間に痛くなったのは初めて。腰が抜けるというか……」。腰をかばって歩く姿もおかしく、はた目には前半終了時点で棄権するほうがいいのではと思うほどの異変が生じていた。本人は「(試合中では)初めての経験だから、正直(どうしたらいいか)分からなかった」。

そのままプレーを続けたもののアウトが3オーバーの38、11番でダブルパーの「8」をたたいたインは8オーバーの43で、計81と6年ぶりの80台とスコアを崩した。一晩、様子を見たが腰痛は回復せず、コースに到着してから棄権を申し出た。「万が一にもプレーできるかもしれないので、最後まで決断はしないで、と思っていた。でも炎症が起きていたので、一日で収まるという望みは薄かった」。千葉オープンで重心を下に落として下半身をどっしり構え、壁をつくって膝が流れないようなスイングをテスト。そのぶん、膝から腰に負担がかかり腰痛につながったのでは、と本人は分析する。

ヘッドスピードに体がついていかない

石川にとって、腰痛は初めてのことではない。2012年1月の米ツアー転戦中から「起床時に腰に違和感がある」と口にしていた。13年から米ツアーを主戦場にしたが、年明けにはMRI検査を行っている。当時は「異常はなく安心した」と話していたが今回、「左股関節が疲労骨折していた」と明かした。16年にも数カ月、米ツアーから戦線離脱しており、腰痛は今回で3度目になる。「ヘッドスピードに対して体がついていかない。ヘッドスピードと体の細さが合っていない。自分に合った筋肉のつけかたをしないといけない」

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