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10連休明け相場、米中交渉にらみ プロはこう見る

株・為替・商品

東京マーケットは7日、10連休後初の取引を迎えた

東京マーケットは7日、10連休後初の取引を迎える。トランプ米大統領が中国の2000億ドル分の製品に課している関税を10%から25%に引き上げると表明し、海外市場は波乱の動きだ。中国の上海総合指数は6日、6%近く下げ、米原油先物も売られた。米ダウ工業株30種平均は6日の取引開始直後に471ドル下げる場面があった。専門家に見通しを聞いたところ、東京市場でもリスクオフの動きが強まり、株や商品は売られ、円高が進みやすくなるとの声が聞かれた。

追加関税発動なら中国経済にダメージ、株安の公算

壁谷洋和・大和証券チーフグローバルストラテジスト 現時点ではトランプ氏が追加関税を発動するとツイッターでつぶやいただけで、実際にどうなるのかは注意深く見守る必要がある。追加関税は市場では「決着済み」と見なされてきた。現実になるなら想定外で中国経済へのダメージは大きい。世界的に株価を押し下げ、日本株もいったん調整は避けられないだろう。

もっとも、米中貿易摩擦の初期とは異なり、足元で米連邦準備理事会(FRB)は利上げを停止している。直近の米連邦公開市場委員会(FOMC)では早期の利下げ観測は打ち消したものの、再び「ハト派」色を強めていくなら、追加関税による市場の不安をある程度和らげる可能性はある。

FRBがハト派色強めれば株価に一定の下支え

重見吉徳・JPモルガン・アセット・マネジメント・グローバル・マーケット・ストラテジスト 世界の金融市場は米中貿易交渉の進展を織り込んでいただけに、短期的には株価の調整が避けられない。中国が8日から予定する閣僚級協議を取りやめれば、交渉再開までに数カ月を要する可能性もある。世界経済をめぐる不確実性の高まりが投資家心理の重荷になる。

ただ、中長期的にみて潮目が大きく変わったとまではいえない。今回の対中強硬策は2020年の米大統領選を視野に入れたトランプ氏の交渉の一過程ともいえる。また、世界的に株安が進めば、米連邦準備理事会(FRB)が金融緩和に動くとの観測が強まり、株価を下支えするだろう。現時点では日経平均株価が2万円を持続的に割り込む可能性は低いとみている。

米利下げ観測台頭なら円相場に本格的な上昇圧力

内田稔・三菱UFJ銀行チーフアナリスト 外国為替市場の参加者にとっては今回のトランプ氏の動きは想定外で、これまでの見通しの根幹が揺らいだ格好だ。米先物市場では円売り・ドル買いの持ち高が積み上がっており、当面は買い戻しによって円相場には上昇圧力がかかるとみる。

日米に金利差があるため、1ドル=110円を上回る水準では円への買いは続きにくいのではないか。ただ、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに動くとの観測が強まるようなら、日銀は追加緩和の「のりしろ」が少ないとみられているだけに、より本格的に円高・ドル安が進む可能性が強まってくる。

企業マインド悪化、原油60ドル割れも

井上淳・みずほ総合研究所主任エコノミスト 米国が対中関税を実際に引き上げると、中国を中心に企業マインドが冷え込み、設備投資などが落ち込むリスクがある。米原油先物のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は1バレル60ドルを下回る値動きが続くこともありうる。

一方、先進国ではこれからガソリンの需要期を迎える。このため、原油の需給は引き締まり気味で推移し、1バレル55ドルを下回るような急落も見通しにくい。当面は下押し圧力が強まりながらも小幅な値動きとなるのではないか。

(聞き手は亀井勝司、嶋田有、高倉万紀子、富田美緒)

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