2019年6月19日(水)

米、中東で軍事力強化 空母など派遣 イランに対抗

トランプ政権
中東・アフリカ
北米
2019/5/6 12:04
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【ワシントン=中村亮】ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は5日、空母「エーブラハム・リンカーン」を中心とする新たな戦力を中東地域に派遣すると発表した。「(イランによる)多くの挑発行動の兆候に対応する」と説明した。核・ミサイル開発や周辺国の武装勢力支援を通じて中東での影響力を高めるイランをけん制する。イランが反発するのは必至だ。

ボルトン米大統領補佐官は対イラン強硬派として知られる(1日、ワシントン)=AP

トランプ政権が新たに派遣するのは「空母打撃群」と呼ばれる海軍の部隊だ。空母に加えて、ミサイル巡洋艦やミサイル駆逐艦、原子力潜水艦などで構成するのが一般的だ。陸海空の全てで敵国を制圧する能力があるとされる強力な部隊だ。これとは別に爆撃部隊も新たに派遣する。

ボルトン氏は声明で「新戦力の派遣を通じて米国や同盟国の国益に対する攻撃は容赦のない軍事行動に直面するという明確なメッセージをイランに送った」と説明した。「米国はイランとの戦争を求めない」としつつ、イラン傘下の武装勢力や革命防衛隊、イラン軍による攻撃に対して「十分な備えがある」と強調した。イランの具体的な挑発行動の事例に触れていない。

トランプ政権はシリア駐留の米軍縮小など中東での存在感を下げる方向だったが、イランへの対抗を理由に政策を転換させた可能性がある。トランプ氏はこれまでもシリア駐留米軍の撤収を一時は指示したが、イラン傘下の武装勢力などの監視に適したシリア南部タンフには部隊を残すことにしていた。

米国のイランに対する圧力は同国経済に打撃を与える経済制裁が主体だったが、今回は軍事面での圧力を強めた形だ。最近はイラン産原油の輸入を各国に認める特例措置を打ち切り、多くのイラン企業の後ろ盾になっている革命防衛隊を「外国テロ組織」に指定していた。

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