2019年6月19日(水)

対中関税上げ、識者に聞く 元米高官「米に痛手も」

トランプ政権
米中衝突
中国・台湾
北米
2019/5/6 10:47 (2019/5/6 13:53更新)
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中国への関税引き上げを表明したトランプ米大統領の発言をどうみるか。有識者に聞いた。

米通商代表部(USTR)のウェンディ・カトラー元次席代表代行「米国に大きな痛手も」

ウェンディ・カトラー元USTR次席代表代行

ウェンディ・カトラー元USTR次席代表代行

自分が関わった貿易交渉では、最終局面で大きな障害にぶち当たったときは、本当に妥結に向かっていると感じたときまでいつも交渉を延期していたものだ。トランプ政権は行き詰まりを打開するため、関税引き上げの脅しという1つの作戦に頼っている。

(交渉をいったん止めるという)作戦はこれまで成功することがあったが、今回の脅しは大きな賭けだ。中国の市場開放(の機会)を失い、中国の報復措置に伴う多くの製品への高関税に直面することになれば、中国よりも米国に大きな痛手となる可能性がある。(ワシントン=鳳山太成)

BNPパリバ証券チーフエコノミストの河野龍太郎氏「日本の景気後退リスク高まる」

BNPパリバ証券チーフエコノミストの河野龍太郎氏

BNPパリバ証券チーフエコノミストの河野龍太郎氏

今回の発表はトランプ氏の交渉戦術の可能性もあるが、もし実行されれば世界の金融市場が前提にしてきた年後半に向けての世界経済の持ち直しシナリオが崩れてくる。このシナリオは近い将来米中の貿易戦争が最終解決はしなくても、一時的には停戦に向かうことが大前提だったからだ。

日本経済は年後半の中国経済の持ち直しで、輸出が底ばいになる状況が期待されていたが、その実現も厳しくなってくる。日本の場合、国内企業の建設投資は過去5年間拡大が続き、頭打ちになってきた。消費増税も予定され、個人消費も期待できない中、中国経済の下げ止まりが見えなくなれば、日本経済にとっては大きな問題となる。

景気動向指数などをみると、日本の景気後退のリスクは拭えていない。年後半に持ち直せば日本の景気後退は避けられるかもしれない状況だったが、後退のリスクが高まってきた。

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