2019年8月17日(土)

米産業界、負担増に猛反発 対中関税引き上げ方針

2019/5/6 9:10 (2019/5/6 12:25更新)
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【ニューヨーク=中山修志】トランプ米大統領が中国製品への関税引き上げを表明したことに対し、米産業界が猛反発している。製造業や小売業の業界団体は5日に声明を発表し、消費者への負担や関税引き上げの時期が早すぎることの悪影響を訴えた。米企業は米中協議の進展による関税撤廃を期待していたが、継続・拡大すれば各社の調達戦略が狂う。

米小売業の業界団体は「関税引き上げは消費者の負担増につながる」と主張(ケンタッキー州の小売店)=AP

家電メーカーなどで組織する全米民生技術協会(CTA)のゲイリー・シャピロ会長は5日、「大統領は、関税は中国が払うのではなく米国民と企業が負担するということを理解すべきだ」と声明を発表した。同会長は関税引き上げのタイミングが近すぎることにも反発し、「たった5日前の通告で税率を25%に引き上げることは、市場を荒し米国の産業に深刻なダメージを与える」と指摘した。

全米小売業協会(NRF)も同日の声明で「1週間も待たずに関税を引き上げれば、資金力が無い中小企業は深刻な混乱に陥る」と訴えた。「中国に圧力をかけたいのなら、懸念を共有する同盟国と連携するべきだ」と主張し、米単独での強硬策を批判した。

米産業界では、米中対立が緩和に向かい、追加関税が撤廃されることへの期待が高まっていた。中国との取引減で業績が悪化した穀物メジャー、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドのフアン・ルシアノ最高経営責任者(CEO)は、4月下旬の決算会見で「米中対立は今秋の収穫期までに解決するだろう」と語っていた。

米自動車部品メーカーの幹部は「関税が1~2年で撤廃されるならサプライチェーン(供給網)を動かさないほうがリスクが少ないが、不確実な状況が続くなら中国企業との取引を見直す必要がある」と話す。米中協議の結果次第では、サプライチェーンの抜本的な見直しにつながる可能性がある。

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