2019年8月18日(日)

米自動車3社の業績悪化 頼みの北米市場でも減速

2019/5/4 20:00
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【ニューヨーク=中山修志、フランクフルト=深尾幸生】米自動車メーカーの業績が悪化している。ゼネラル・モーターズ(GM)など大手3社の2019年1~3月期決算は特殊要因を除いた利益が前年同期を大きく下回った。中国市場などの不振で米国頼みの傾向が一段と強まる。大型車中心に販売を伸ばしてきた北米市場もブレーキがかかり、収益の先行きに影を落としている。

頼みの北米市場で新車販売の減少傾向が強まっている(ケンタッキー州のフォードの工場)=ロイター

頼みの北米市場で新車販売の減少傾向が強まっている(ケンタッキー州のフォードの工場)=ロイター

欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が3日発表した1~3月期決算は純利益(継続事業ベース)が前年同期比47%減の5億800万ユーロ(約630億円)。アジア太平洋の販売が3割減った。フォード・モーターは中国販売がほぼ半減し、純利益は34%減と低迷した。GMも中国の販売台数が18%落ち込んだ。

3社とも北米依存度は高まっている。GMとFCAは1~3月期の利益の9割以上を北米が占め、フォードも似た構図だった。

もっとも米市場は伸びが期待できない。18年の米国の新車販売台数は大型車がけん引し1727万台と過去3番目の水準になり各社の収益を支えた。伸び率は前年比0.3%増と横ばいで、08年の金融危機後の買い替え需要が一巡している。

全米自動車ディーラー協会(NADA)は19年の市場を2.7%減と予測するが、米3社の1~3月は前年同期比4%減と想定以上の低迷だった。ライドシェア(相乗り)やカーシェアリングの普及も新車販売には逆風だ。

米グーグル系など異業種が移動サービスに参入し次世代技術を巡る競争が激しくなるなか、自動車大手も手を打ち新たなビジネスモデルの模索を始めている。フォードは4月、新興電気自動車(EV)メーカーへの5億ドル(約550億円)の出資を決めた。ジム・ハケット最高経営責任者(CEO)は「業界は破壊的創造の時代に入った」と語るが、北米の収益が揺らげば次世代への投資余力が減るリスクがある。

ナカニシ自動車産業リサーチの中西孝樹代表は「米国の景気が下向けば乗用車への揺り戻しが起こる。大型車偏重の米メーカーは反動が大きい」と指摘する。

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