2019年6月24日(月)

英ポンド1カ月ぶり高値 地方選受けEU離脱前進の思惑

英EU離脱
ヨーロッパ
2019/5/4 10:18
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【ロンドン=篠崎健太】3日の外国為替市場で英国の通貨ポンドが大きく上げ、対ドルで約1カ月ぶりの高値水準を付けた。前日のイングランドと北アイルランドの地方選で、二大政党の保守党と労働党がともに議席を減らした。欧州連合(EU)離脱をめぐる混迷への批判から票が逃げたとの受け止めが出ており、離脱案の合意に向けた与野党協議の前進につながるとの思惑が広がった。

ポンドはニューヨーク市場の終盤に一時1ポンド=1.318ドル近くと、4月4日以来の水準を回復した。前日比では約1%上昇して取引を終えた。対ユーロでも買い進まれ、一時1ユーロ=0.84ポンド台後半と3月下旬以来のポンド高水準になった。

英BBCの日本時間4日朝時点の集計では、与党・保守党は地方選で改選前より議席を1300以上減らす大敗を喫し、最大野党・労働党も約80議席減と苦戦している。結果にメイ首相は「EU離脱を実現せよとのメッセージだ」と語った。コービン労働党党首も民放大手ITVに、全ての議員にとって合意案成立への「大きな刺激になる」との認識を示した。

市場ではEU離脱の事態打開に向けた協議の進展が意識された。米ゴールドマン・サックスは3日付のリポートで「両党の大敗はEU離脱案の妥結を後押しするかもしれない」と指摘し、ポンドには上昇余地があるとの見方を示した。

対ドルでのポンド高は、同日発表された4月の米雇用統計で平均時給の伸び率が市場の予想を下回り、米長期金利の低下でドル安圧力がかかったことにも後押しされた。

インフレ圧力が弱まるなかで米連邦準備理事会(FRB)が利上げを停止する一方、英イングランド銀行(中央銀行)は緩やかな利上げ方針を維持している。カーニー総裁は2日の金融政策発表後の記者会見で、円滑なEU離脱が実現すれば市場の見立てよりも利上げペースが速まるとの見通しを示した。ポンド相場はEU離脱案をめぐる英議会の動向に揺さぶられる展開が続きそうだ。

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