鎌倉時代に創建の寺全焼 三重、重要文化財は無事
3日午前10時20分ごろ、三重県名張市箕曲中村の「福成就寺」から「火が出ている」と近所の女性から119番があった。約3時間後に鎮火し、本堂と庫裏の約350平方メートルがほぼ全焼した。けが人はなかった。
同県観光連盟によると、寺は鎌倉時代に創建したとされる。本堂には国指定の重要文化財で仏像などを安置する「黒漆厨子」が納められていたが、寺の住職の妻(75)が持ち出して無事だった。
名張署によると、出火当時、敷地内には妻以外に人はいなかった。庫裏が火元とみられ、同署と地元消防が原因を調べている。
現場は近鉄名張駅から南に約1.4キロで、周辺は住宅や田畑がある。〔共同〕