2019年6月27日(木)

対北朝鮮「軍事力含む米の姿勢必要」 小野寺前防衛相
アジア太平洋地政経済学フォーラムで討論

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2019/5/3 11:08
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【シリコンバレー=佐藤浩実】日米の有識者が安全保障の課題などを話し合う「第3回アジア太平洋地政経済学フォーラム」が2日、米カリフォルニア州のスタンフォード大学フーバー研究所で開かれた。小野寺五典前防衛相は討論で「北朝鮮の脅威に対応するため、米国の協力が必要だ」と強調。歴代の防衛相も日米や国際社会が協力して北朝鮮の監視を強める必要性を指摘した。

北朝鮮問題について議論を交わした(手前右から中谷元元防衛相、小野寺五典前防衛相、ジェームズ・フェロン米スタンフォード大教授、森本敏元防衛相)

北朝鮮問題について議論を交わした(手前右から中谷元元防衛相、小野寺五典前防衛相、ジェームズ・フェロン米スタンフォード大教授、森本敏元防衛相)

小野寺氏は2月にベトナムのハノイで開かれたトランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長の首脳会談が物別れに終わったことについて言及。現状は、北朝鮮を対話に向かわせた経済制裁と軍事的圧力のうち「1つのてこが動いていない」と言う。「米国が(北朝鮮に対して)軍事力を含めた一定の姿勢をみせることが必要だ」との認識を示した。

経済制裁についても、洋上で積み荷を船から別の船に移して密輸する「瀬取り」を例に挙げて「制裁の抜け道を関係国でしっかりと監視して、北朝鮮の動向を常に把握し続けなければいけない」と語った。

一方で、中谷元元防衛相は韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が北朝鮮との融和政策に傾斜していることへの懸念を表明した。「北朝鮮に対して国際社会が一致して圧力をかけるべきで、日米韓が足並みをそろえる時だ」と発言。20カ国・地域(G20)首脳会議の機会などを利用して、日本からも韓国に働きかけるべきだと指摘した。

現在は拓殖大学の総長を務める森本敏元防衛相は米朝首脳会談に関して「両国にとってウィンウィンの内容でなければ3回目は開催できる見込みが低いだろう」との見方を示した。にもかかわらず欧州やアジアで核に対する意識は以前よりも薄れているといい「(世界が)核というものの脅威に対して、鈍くなってしまっている」との警戒感を示した。

フォーラムは日本経済新聞社、米フーバー研究所の共催。小野寺氏ら歴代防衛相のほかマクマスター前米大統領補佐官なども出席し、北朝鮮情勢や中国、ロシアの軍事力拡大などについて議論を交わした。

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