2019年7月19日(金)

ペロシ米下院議長「司法長官が偽証」 ロシア疑惑巡り

トランプ政権
北米
2019/5/3 3:30
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【ワシントン=中村亮】米野党・民主党のペロシ下院議長は2日の記者会見で2016年の大統領選にロシアが介入した疑惑の捜査結果を差配したバー司法長官について「議会に嘘をついた。偽証すればそれは犯罪とみなされる」と語った。トランプ大統領の擁護に徹するバー氏を追及し、トランプ氏が狙うロシア疑惑の早期幕引きを阻止する構えだ。

2日、ペロシ米下院議長は「バー司法長官が議会に事実を不正確に伝えていることを悲しく思う」と語った(ワシントン)=ロイター

下院は犯罪行為があったとみなせば、閣僚の弾劾を発議できる。下院の多数派を占める民主党トップのペロシ氏がバー氏の議会証言を「犯罪」と認定したことは単純な批判とは異なる重みがある。実際に発議に踏み切るかは不透明だが、ロシア疑惑から世論の関心をそらしたいトランプ政権を強くけん制する効果はある。

ペロシ氏が偽証にあたるとみなしたのは、4月の下院公聴会での発言とみられる。当時は448ページの捜査報告書をもとにバー氏が作成した「主要な結論」といわれる4ページの文書に対し、モラー特別検察官とともに捜査を担った検事が不満を漏らしていると報じられていた。バー氏は事実関係を問いただされたが「何も知らない」と応じた。

だが1日にはモラー氏が4ページの文書について「重要な側面に誤解が生じた」とする反論文をバー氏に送っていたことが判明した。「文脈や本質、中身を完全にとらえていない」と厳しく指摘した。バー氏は同日の公聴会で「私はモラー氏本人と直接やり取りをしており、(4月時点で報道にあった)他の検事の不満については知らなかった」と釈明した。

ペロシ氏は、トランプ氏寄りの言動を繰り返すバー氏の信頼を失墜させて、ロシア疑惑追及の流れを継続する戦略を描く。20年の大統領選に向けてトランプ氏の大統領としての適性に疑念が生じ続ければ民主党に有利になるとみる。

党内の左派勢力への配慮も透ける。左派はトランプ氏に対する弾劾発議を求めており、慎重姿勢を崩さないペロシ氏ら執行部への批判が出始めている。ロシア疑惑で手ぬるい対応をすれば党内でさらなる突き上げにあい、結束を維持できなくなると判断した可能性がある。

大統領選に出馬した民主党候補もバー氏を一斉に批判している。ジョー・バイデン前副大統領は1日、「バー氏は米国民の信頼を失った。辞任すべきだ」と強調した。カマラ・ハリス、エリザベス・ウォーレン、キルステン・ジルブランド各上院議員も辞任を求めている。

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