2019年8月19日(月)

ラグビー

ラグビー日本代表、大黒柱の堀江、集大成のW杯へ

2019/5/2 19:49
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9月開幕のワールドカップ(W杯)に臨むラグビー日本代表に頼もしい選手が戻ってきた。この10年、日本の大黒柱であり、ピッチ上の頭脳でもある堀江翔太(33、パナソニック)。この4年間で大けがや苦悩を経験し、一回り大きくなって自国開催の祭典へ挑む。

ハイランダーズ戦で突進する堀江(4月26日、秩父宮ラグビー場)

ハイランダーズ戦で突進する堀江(4月26日、秩父宮ラグビー場)

短髪からドレッドヘアへ。前回のW杯後、外見は一変した。髪の束を振って走る姿は目立つが、ピッチのどこにいても分かるのは、そのプレーの存在感ゆえでもある。

4月26日のサンウルブズ―ハイランダーズ戦。後半から今季初のスーパーラグビー(SR)の舞台に立った。背筋を伸ばし、巨漢に当たって前進。壊滅状態のスクラムも修正し、立て直した。芸達者のこの人らしく、トライアシストを狙うキックも試みた。「チームとしてやれることはやった」。完敗の中、最善を尽くした自負を見せた。

昨秋に右足を疲労骨折。3月の実戦復帰まで半年を要したが、今は4年前からの進歩を実感する。体重は2~3キロ増加。「体の使い方も変えた。背中が曲がるとパワーが分散するので、真っすぐに」。肩甲骨の動かし方から工夫し、肉弾戦やスクラムを強化した。

肩の力の抜けた普段の姿とは対照的に求道者の顔を持つ。「試合で手応えを感じることはあまりない。毎試合、毎練習、ああすれば良かったと思っている」。日常生活も鍛錬の場だ。歩く時も「腕の振り方や歩幅、脚の置き方、指の抜き方をこの4年、意識してきた」

向上心はチームづくりでも生かされる。2015年のW杯は堀江が組織防御を修正し、躍進につなげたが、今も同様の姿がある。「僕らは体重が軽く、1対1になると負ける。コミュニケーションを取って2人で働きかけないと」。戦術眼と伝達力を持つ堀江が練習中から率先して見本を見せ、仲間に同調を促す。

優れたリーダーなのに今は全ての所属チームで主将を外れる。「ドレッドじゃダメでしょ」と笑う裏には、周囲への配慮がある。「僕は根がメッチャ真面目。主将が真面目すぎると選手も窮屈でしょ」。悩んだ末の決断でもある。この4年間で主将の退任をコーチに直訴したことがある。ただ、どのチームでの出来事か「マジで覚えてない」

記憶が混線するのも仕方がないほど、多くの重責を負ってきた。16年は代表とサンウルブズ、パナソニックの主将を掛け持ち。特に、誕生間もないサンウルブズでは人手不足から、事実上のコーチも兼ねた。重圧に苦悩する自分と周囲との温度差も感じ、「あんなにきついとは思わなかった」。今は無役で支えるのが仲間のためと考える。

13年、田中史朗とともに日本人初のSR選手になった。15年W杯でも代表を3勝させた。道なき道を進む競技人生のゴールはまだ見えない。「合気道でも達人っておじいちゃんじゃないですか。極めるにはそれくらい時間が掛かるねんなって」

白髪交じりのドレッドが相手をきりきり舞いさせるさまは楽しみだが、33歳という年齢から「代表は今回で引退かもしれない」とも話す。日本のラグビー史に残るFWにとって、この秋は桜のジャージーでの集大成になる。(谷口誠)

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