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「牝馬の時代」彩る名馬 活躍後めぐり様々な思い

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2019/5/4 6:30
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年号が変わる直前の4月は、国内外で牝馬を取り巻く様々なニュースが相次いだ。まず2007年に牝馬として64年ぶりに日本ダービーを制したウオッカ(15歳)が、交配のために滞在していた英国ニューマーケットで1日、この世を去った。3月10日に同所で右後ろ脚を粉砕骨折していたのが発見され、手術などの処置が取られたが、両方の後ろ脚に蹄葉(ていよう)炎を発症。安楽死の措置が取られた。

13日にはオーストラリア・シドニー近郊のランドウィック競馬場で、同国の競馬史を塗り替えた牝馬ウィンクスが、ラストランのクイーンエリザベスステークス(芝2000メートル)を制して33連勝、G1で25勝の大記録を達成し花道を飾った。17日には進路が注目されていたアーモンドアイ(牝4、美浦・国枝栄厩舎)の馬主「シルクレーシング」が、10月の仏G1、凱旋門賞の登録見送りを発表した。

今世紀に入って、国内外でレジェンド級の牝馬が次々に登場したが、3つのニュースは、活躍馬のその後について、あれこれ考えさせる。

ウオッカは牝馬の時代の幕を開け、日本の競馬史を塗り替えた(優勝した07年の日本ダービー)=共同

ウオッカは牝馬の時代の幕を開け、日本の競馬史を塗り替えた(優勝した07年の日本ダービー)=共同

ウオッカは日本の競馬史を塗り替えた。ダービーに加えて、4~5歳時にG1を5勝。牝馬限定は09年ヴィクトリアマイルだけで、残りは東京施行の牡牝混合G1だった。1600メートルの安田記念を連覇。2000メートルの08年天皇賞・秋、2400メートルの09年ジャパンカップと、3つの基幹距離を完全制覇した。牡馬でも数十年に1頭出るか。後知恵だがダービーを勝つのは必然だった。

牝馬の時代もウオッカが幕を開けた。07年以降は牡馬混合の主流G1で牝馬が次々に優勝。同馬と同年齢のダイワスカーレットは3歳時に牝馬G1を3勝。4歳時には天皇賞・秋でウオッカと鼻差の2着と惜敗。続く有馬記念は牝馬として37年ぶりに勝った。両馬の2歳下のブエナビスタは4歳時に天皇賞・秋、5歳時にジャパンカップを制しG1を6勝。4歳時のジャパンカップは1位入線後2着降着だが、現在の裁決基準なら優勝が認められ、7勝になっていたはずだ。

12~14年にはジェンティルドンナが登場。3歳時の12年に牝馬三冠制覇の後、ジャパンカップで凱旋門賞遠征帰りのオルフェーヴルに競り勝ち、翌13年はジャパンカップを連覇。14年はドバイのG1と引退レースの有馬記念も優勝。国内外でG1を7勝しウオッカに並んだ。09~11年に牝馬限定G1を5勝したアパパネ(12歳)が、かすんで見えるほどだ。

大活躍した牝馬、繁殖成績はさえず

だが、繁殖成績はさえない。ウオッカは6歳の10年3月に走ったドバイW杯の前哨戦がラストランだった。同レースで鼻出血を発症して8着に終わり、目標のドバイW杯を回避。引退後はアイルランドに直行して繁殖牝馬生活に入った。

生涯で7頭を出産。シーザスターズ(09年凱旋門賞優勝)産駒が3頭、10のG1を含む14戦全勝で「怪物」と呼ばれたフランケルの産駒が3頭いる。7頭中5頭が実戦に出て、最初の2頭は勝てず、3番目のタニノアーバンシー(牝6、父シーザスターズ=引退)が4勝して1600万条件に到達した。タニノフランケル(現役=牡4、父フランケル)は4勝してオープン(最上級)入りし、2月の小倉大賞典(G3)では2着。相手の軽い重賞なら期待できるが、G1は厳しいか。現3歳のタニノミッション(牝、父インヴィンシブルスピリット)は昨秋の初戦を快勝した後、500万(1勝級)で足踏み。残るフランケル産駒の2歳牡馬と当歳の牝馬に期待がかかる。

ダイワスカーレットは牝馬のみ8頭を産んだが、気性難の子が多く、4勝で1600万条件に進んだダイワレジェンド(8歳=引退)が出世頭。ブエナビスタはキングカメハメハ産駒2頭が競走デビューしたが、1勝ずつだ。アパパネはディープインパクト産駒2頭が各3勝で、現4歳のジナンボー(牡)が1600万条件。ジェンティルドンナは初子のキングカメハメハ産駒の3歳馬がまだ勝っていない。

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