2019年6月26日(水)

グーグル、29%減益 EUの制裁金響く

北米
AI
2019/4/30 5:26
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アルファベットの2019年1~3月期決算は3四半期ぶり減益だった=ロイター

アルファベットの2019年1~3月期決算は3四半期ぶり減益だった=ロイター

【シリコンバレー=中西豊紀】米グーグルの持ち株会社アルファベットが29日発表した2019年1~3月期決算は純利益66億5700万ドル(約7433億円)と前年同期比29%の減益だった。欧州連合(EU)による制裁金17億ドルを計上したことが響いた。売上高は17%増の363億3900万ドルだったが市場予想には届かず、株価は引け後に一時7%下落した。

売上高のうち85%を占める広告事業は15%増の約307億ドルだった。スマートフォン(スマホ)などモバイル向け広告が伸びた。ただ広告へのクリック回数を意味する「ペイド・クリック」数は前年同期比39%増と、18年10~12月期の66%増から大幅に鈍化。他社との競合などで広告事業の成長力が落ちはじめた可能性が出てきた。

同社の広告事業はEUなど規制当局の監視対象にもなっている。EUは3月20日、EU競争法(独占禁止法)違反があったとして同社に17億ドルの制裁金を課した。

広告事業の一部である動画共有の「ユーチューブ」では不正コンテンツへの対応費がかさんでいる。スンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)はアナリスト向けの会見で「有害動画が推薦機能を通じて提示されないようにする」と発言。人工知能(AI)のほか人も駆使した監視も強化しており、3月末の総従業員は初めて10万人の大台に乗った。

課題も多い広告依存を脱するカギとして同社が足元で注力するのがクラウドやハード機器の事業だ。これらを含む非広告事業の売上高は25%増の約54億ドルだった。クラウドは堅調だった一方、スマホについては「高級機種市場にプレッシャーがある」(ルース・ポラット最高財務責任者=CFO)と競争の激化をにじませた。

自動運転やヘルスケアなど採算よりも長期での収益刈り取りを目的とした「アザーベッツ」事業は売上高が約1億7000万ドルだった。同事業は営業損益が約8億7000万ドルの赤字。ポラットCFOは「長期的な収益確保のために投資をしている」と同事業を含めたアルファベット全体での費用増に理解を求めた。

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