2019年9月18日(水)

天皇陛下きょう退位 平成、30年余りで幕

2019/4/30 2:00 (2019/4/30 9:12更新)
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天皇陛下は30日、天皇の地位から退かれ、平成は30年と4カ月で幕を閉じる。陛下は高齢による衰えで象徴の務めを果たせなくなるとして、2016年8月に国民へ向けたビデオメッセージで退位の意向を示唆された。退位は憲法や皇室典範に定めがなく、陛下一代限りの特例法で実現する。皇居では憲政史上初めてとなる退位の儀式が行われる。

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「みどりの式典」の会場に到着した天皇、皇后両陛下(26日、東京都千代田区の憲政記念館)

「みどりの式典」の会場に到着した天皇、皇后両陛下(26日、東京都千代田区の憲政記念館)

陛下は災害の被災者ら弱い立場にある人々と交流し、島しょ部を含めて日本の隅々にまで足を運ばれてきた。国内外で戦没者の慰霊にも心を砕き、積極的に活動する象徴像を確立された。

天皇陛下は現在、85歳。17年6月に成立した特例法は、陛下が高齢となり、公務などの継続が困難になることを「深く案じておられる」と明記し、退位が陛下の個別の事情で行われることを強調している。

皇室典範は皇位継承事由を天皇の逝去に限定しており、特例法は新天皇に即位される皇太子さま(59)や、皇位継承順位1位の皇嗣となる秋篠宮さま(53)には適用されない。

代替わり後、皇位継承資格者は秋篠宮さま、秋篠宮さまの長男の悠仁さま(12)、陛下の弟の常陸宮さま(83)の3人となる。上皇となる陛下は私的な活動を除いてすべての公務から退かれる。再び即位することはできない。

30日午後5時から国事行為として行われる退位の儀式「退位礼正殿の儀」では、まず安倍晋三首相が国民を代表して陛下にお礼を述べ、続いて陛下が国民に向けて在位中最後のお言葉を述べられる。

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「一代限りの退位」が投げかけた課題は残る。陛下は昭和天皇の逝去に伴い55歳で即位されたが、皇太子さまも秋篠宮さまも20年以内に70代に入る。今回と同じく、高齢により公務の継続が難しくなることも想定される。

また、公務を担う皇族方のうち、未婚女性は30代が3人、20代が2人、10代が1人の計6人。近い将来、結婚により皇籍離脱が相次げば、公務の担い手不足はさらに深刻化する。

陛下の退位を実現する特例法は付帯決議で「安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設など」について代替わりの後に検討し、速やかに国会に報告するとしており、今後、政府内での議論が本格化する見通しだ。

退位の儀式の後、5月1日午前0時に皇太子さまが新天皇に即位し、元号は平成から令和に改まる。同日午前10時半から「剣璽等承継の儀」が行われ、歴代天皇に伝わる三種の神器のうちの剣と璽(じ=まがたま)、公務に使う印章の御璽、国の印である国璽が新天皇となった皇太子さまに引き継がれる。続く「即位後朝見の儀」で、皇太子さまが首相ら国民の代表を前に即位後最初のお言葉を述べられる。

代替わりに伴い、宮内庁の体制や各皇族方の呼称も変更される。新天皇・皇后となる皇太子ご夫妻の側近部局は「侍従職」となり、トップの侍従長に小田野展丈東宮大夫が就任。上皇・上皇后となる両陛下の側近部局「上皇職」が新設され、トップの上皇侍従長に河相周夫侍従長がスライドする。皇嗣の秋篠宮さまを支える「皇嗣職」では加地隆治宮務主管が新設ポストの皇嗣職大夫に就く。

訂正>30日2時に掲載した「天皇陛下きょう退位」の記事の表中、「即位礼当日賢所大前の儀」とあったのは「退位礼当日賢所大前の儀」の誤りでした。(2019/4/30 9:25)

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