トランプ氏、貿易交渉の5月妥結に意欲 日米首脳会談

2019/4/27 6:00 (2019/4/27 10:59更新)
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【ワシントン=飛田臨太郎】安倍晋三首相は26日午後(日本時間27日朝)、ワシントンでトランプ米大統領と会談した。トランプ氏は農産品の関税撤廃を要求したほか、自動車の関税にも言及した。両氏は閣僚級による貿易交渉の加速で一致し、トランプ氏は5月の妥結に意欲を示した。北朝鮮による日本人拉致問題への解決に「全面的に協力する」とも表明した。

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両氏は4月中旬に閣僚級の物品貿易協定(TAG)交渉を始めてから初めて会談した。通訳を交えて2人だけで約45分間協議し、その後、出席者を増やしながらさらに1時間話し合った。

記者団に公開された会談の冒頭で、トランプ氏は「日本との貿易交渉は順調に進んでいる」と評価した。記者団に5月の訪日時に妥結できる可能性を問われ「かなり迅速にできると思う。私が日本にいるときまでにできるかもしれない」と話した。そのうえで交渉は「非常に順調に進んでおり、どうなるか様子をみるつもりだ」と語った。

トランプ氏は「日本が農産品にかけている高い関税をなくしてほしい」と要求した。「我々は日本の自動車に関税をかけていない」とも述べた。首相は「日本は米国車には関税はかけていない。米国はまだ日本車に対して2.5%の関税をかけていることは申し上げておきたい」と指摘した。「両国双方にとって利益となるような交渉を進めていきたい」と呼びかけた。首相によると、トランプ氏は大きくうなずいたという。

首脳会談に同席した茂木敏充経済財政・再生相は会談後の記者会見で、貿易交渉の5月妥結の可能性について「(トランプ氏は)できるだけ迅速に、との期待感を述べられたと理解している」との見解を示した。トランプ氏から日本が関税下げの限度としている環太平洋経済連携協定(TPP)の水準を超える要求はなかったと説明し、米側から為替条項や自動車の数量規制の要求はなかったことも明かした。サービス分野の交渉を求める要望もなかったという。

両首脳は北朝鮮の非核化に関しても協議した。会談後、首相は記者団に「日本としても積極的な役割を果たしていく決意だ」と表明した。米国と連携し、非核化や拉致問題に取り組むと訴えた。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長と会談し、日本人拉致問題を解決する意向も示した。

首相は6月に大阪で開く20カ国・地域(G20)首脳会議について「成功に向けてトランプ大統領とも連携し協力していきたい」と述べた。ハガティ駐日米大使は会談後、トランプ氏がG20首脳会議への出席を計画していると明らかにした。

トランプ氏は5月25日から訪日する予定だ。首相は「大統領夫妻の訪問は令和時代も日米同盟は揺るがず、国際社会の様々な課題にともに取り組んでいくという強いメッセージを発信していくことになる」と語った。

ホワイトハウスは会談中に声明を発表し「自動車や農業、サービスなど米国の重要な輸出産業は、長い期間(日本の)高い貿易障壁に直面して巨額の貿易赤字につながっている」と改めて不満を示した。「日本との協定は経済成長や高賃金の雇用創出、公正で均衡のとれた貿易を促す」と指摘している。

両首脳は会談後、メラニア大統領夫人の誕生日を祝う夕食会を開いた。トランプ氏はメラニア氏に誕生日の過ごし方を尋ねた際に「首相と昭恵夫人と過ごしたい」と答えたと明かした。日本政府関係者によると、昭恵首相夫人がメラニア氏にお茶と急須、湯飲みのセットを、首相はトランプ氏に真珠のカフスボタンを贈った。両首脳は27日にゴルフを共にプレーする。

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