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「仁徳天皇陵」含む古墳群、世界遺産に 諮問機関が勧告

(更新)

世界文化遺産への登録を目指す「百舌鳥(もず)・古市古墳群」(大阪府)について文化庁は14日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関が登録すべきだと勧告したと発表した。仁徳天皇陵古墳(大山古墳、堺市)など日本政府が推薦していた49基の古墳すべてが対象。6月に始まるユネスコの世界遺産委員会で正式に登録が決まる見通しだ。

諮問機関は国際記念物遺跡会議(イコモス)。14日未明に記者会見した文化庁の説明によると、勧告は古墳群を「傑出した古墳時代の埋葬の伝統と社会政治的構造を証明している」と評価。「顕著な普遍的価値」を認めた。資産の価値に関する疑問点などの指摘はなかったという。

日本政府は古墳群を古代日本の政治や文化、建築技術を知る貴重な資産として推薦。仁徳天皇陵をはじめ宮内庁が皇室の祖先の墓とする「陵墓」が29基含まれており、陵墓が世界遺産に登録されれば初めてとなる。

世界遺産委は6月30日~7月10日にアゼルバイジャンのバクーで開かれる。日本国内には文化遺産が18件、自然遺産が4件あり、古墳群が登録されれば23件目。日本からの登録は7年連続となる。

古墳群は大阪府南部の百舌鳥地域(堺市)と古市地域(羽曳野市、藤井寺市)にあり、当時の政治や文化の中心地の一つに当たる。現存する89基のうち形がよく残っている4世紀後半から5世紀後半の49基を構成資産とした。

様々な規模や形の古墳が密集しており、仁徳天皇陵古墳(墳丘長486メートル)、応神天皇陵古墳(誉田御廟山古墳、同425メートル)といった巨大前方後円墳も含まれる。29基は陵墓などとして宮内庁が管理している。

古墳群が市街地に近いため、イコモスは勧告で自然災害と並び、「開発圧力」を保存・管理上の懸念として指摘。周辺での開発事業の影響などを適切に評価する仕組みの構築を求めた。同時に人々の親しみやすさも生まれているとして、地域住民やコミュニティーが保全に参加することの必要性も指摘した。

構成資産に陵墓が含まれることも踏まえ、勧告は慰霊の行事や祭りが行われることなど「無形的側面」の重要性にも触れた。文化庁は指摘された点について、周辺自治体と協議しながら対応していく方針。

仁徳天皇陵古墳など一部の名称を巡っては、被葬者が特定できていないとして学界などに異論もあるが、推薦書は宮内庁が陵墓として管理していることを踏まえ「天皇陵古墳」と表記した。

古墳群は2010年に国内候補の暫定リストに登録され、4度目の挑戦だった17年の文化審議会で国内推薦が決まった。18年9月にはイコモスの専門家が現地を訪れて調査していた。

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