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英国株、高配当銘柄がけん引役に(海外投信事情)

2019/5/8 12:00
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英国の欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)期限が迷走の末、3月29日から10月末に延期されたが、1~3月の同国の株価は堅調に推移した。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスによると、国別指数の上昇率(ドルベース)は英国が11.3%と、フランス(10.8%)やドイツ(6.7%)を上回った。ブレグジットを巡る不透明感は根強いものの、高配当銘柄への買いが相場全体をけん引したようだ。

■BATの株価は3割近く上昇

1~3月のS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスの先進国株価指数は11.8%上昇しており、英国株は米利上げ休止観測などを追い風にした世界的な株高にうまく乗った格好だ。英金融サービス会社カラストーンの調査によると、機関投資家は1~3月に英国株を買い越し、3月は2億6100万ポンド(約380億円)の資金流入超となった。

英国の株式時価総額上位の上昇率をみると、たばこのブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)の27.8%、石油メジャーのBPの12.6%などが目立った。けん引役の銘柄に共通するのは高配当である点だ。いずれも配当利回りは5~6%台(実績ベース)に乗せている。

英リンク・アセット・サービシズによると、英上場企業の1~3月期の配当額(特別配当除く)は前年同期比5.5%増の176億ポンド(約2兆5500億円)だった。業種別では石油やヘルスケア、食品・消費財などが安定した伸びを示した。

■配当の伸びは予想を下回る

もっとも楽観は禁物だ。リンク・アセット・サービシズは「配当の伸びは予想を1.5ポイント下回った」と指摘する。配当成長にブレーキをかけたのは通信や小売りセクターだ。特に小売りを取り巻く環境は厳しく、複数の企業が減配や無配を決めた。

ブレグジットを前に英国での生産や事業の見直しを決定・検討する企業が相次いでいる。EU離脱は程度の差こそあれ英経済にマイナスとの見方が大勢だ。

英国投資協会(IA)によると、英個人投資家は英国株で運用する投資信託を2016年以降売り越している。18年までの3年間の売越額は124億ポンド(約1兆8000億円)に達した。19年に入ってからも個人の売り越しは継続中だ。

市場では「英国株は現状では割安感以外の積極的な買い要因が見当たらず、EU離脱延期で企業業績への影響を警戒する時間軸も伸びた」(在英ファンドマネジャー)との声が出ている。上値を追うには株式市場が最も嫌う「不透明要因」が足かせになりそうだ。

(QUICK資産運用研究所ロンドン 荒木朋)

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