2019年6月25日(火)

マイクロソフトの時価総額、一時1兆ドル超え

ネット・IT
北米
2019/4/26 4:27
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【サンディエゴ=佐藤浩実】米マイクロソフトの時価総額が25日の通常取引で一時、1兆ドル(約116兆円)を突破した。純利益、売上高ともに2ケタ増となった前日の決算発表を受け、株価が前日終値比で約5%高い131.37ドルを付ける場面があった。サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)の就任から5年あまり。クラウドを軸に、法人顧客から継続収入を得るビジネスモデルへの転換に成功しつつある。

マイクロソフトは法人顧客から継続収入を得るビジネスモデルへの転換に成功しつつある=ロイター

時価総額が1兆ドルを超えた米企業は2018年8月のアップル、同9月のアマゾン・ドット・コムに続いて3社目。25日時点ではアップル、アマゾンともに1兆ドルを割り込んでおり、マイクロソフトが首位に立っている。コンピューターの計算能力を貸し出す「アズール」や業務ソフトをネット経由で提供する「オフィス365」の伸びが続き、収益力が高まっていることが好感された。

米キーバンクキャピタルマーケッツのアナリスト、ブレント・バラセリン氏は「マイクロソフトは(企業の)クラウドの採用やデジタル化、芽生えつつある人工知能の波の恩恵を最も受けられる企業の1つになった」と指摘する。数年前まで「パソコンとともに停滞する巨象」と見なされていたマイクロソフトの評価は一変。株価は5年前と比べて約3倍になった。

マイクロソフトへの評価が復活したのは、基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」や業務ソフト「オフィス」といった主力事業が「賞味期限切れ」になる前に、クラウドを中心とする事業構造へと転換することができたためだ。

「カナダ・ナショナル銀行やBNPパリバなどの金融機関が『オフィス365』を採用した」「フォーチュン500(米国の売上高上位500社)の95%が我々のクラウドを利用している」。ナデラ氏が24日に列挙したクラウドの顧客には、従来もパッケージソフトの販売などで取引があった企業の名前が並んだ。顧客がビジネスのやり方を変える際にマイクロソフト自身が代替となるサービスを用意できていなければ、クラウド首位のアマゾンや「SaaS」とネット経由で様々なソフトを提供する新興企業群に流れてしまっていた可能性は高い。

一方でこの間、マイクロソフトはスマホ事業などからは段階的に撤退している。注目を集めやすい「GAFA」の影で着実に評価を高めた同社の1兆ドル突破は、自社の強みを見極めながら新たな分野に投資することの重要性を示している。

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