2019年5月23日(木)

「特定技能」初認定は農業で2人 支援機関の整備急務

政治
2019/4/26 15:00
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法務省は26日、新たな在留資格「特定技能1号」を初めて認定し、通知書を発送した。まず技能実習生から移行するカンボジア国籍の2人が対象だ。5年で34.5万人の外国人材受け入れを実現するには、登録支援機関や技能試験などの整備が欠かせない。

今回認定された2人はいずれも20歳代の女性で、和歌山県御坊市などで畑作の技能実習中だった。2016年に来日して3年間の技能実習の期限が迫っていた。受け入れ企業である大阪府の農業関連会社が特定技能への移行を申請し、認められたという。

出入国在留管理庁の担当者は初回認定が2人にとどまった理由について「受け入れ企業が特定技能を申請する体制など色々な条件が重なった」と説明する。19日時点では特定技能への移行を申請したのも27人だけだ。

日本で働くことを希望する外国人が特定技能の在留資格を得るには、介護や外食業といった働く分野の技能水準や日本語能力を確認する試験をクリアする必要がある。

今回認定された2人は試験を受ける必要がなく、速やかに認定手続きに入れた。入国2~3年目にあたる第2号の技能実習を終了している場合、一定の水準を満たしているとみなされて試験は免除されるからだ。

申請手続きにも壁がある。入国管理局へは外国人本人や受け入れ企業、登録支援機関が申請する仕組みだ。法務省は26日に初めて、8つの法人や個人を支援機関として登録した。これまでは登録支援機関がなく、本人や企業が自前で申請できる場合に限られた。

外国人材の受け入れを拡大するには、技能実習生からの移行だけでなく、海外からの採用が欠かせない。これまで海外で実施された技能を確認するための試験はフィリピンでの介護分野だけだ。予定が決まっているのも6月の外食、10月の飲食料品製造業にとどまる。

外国人側にもニーズはある。25日に東京と大阪で実施した外食分野の技能試験は申し込みが殺到し、26日に追加実施した。受験を希望しても受け皿がなく断念するケースも出ているとみられる。

法務省などは19年度中に建設や宿泊など14の受け入れ分野すべてで海外での技能試験を実施する方針を示している。フィリピンやベトナムで6月に日本語試験が行えるように調整も進めている。実現すれば、外国人材受け入れに弾みがつく。

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