山形大、コーティング技術でスタートアップ設立

2019/4/25 20:00
保存
共有
印刷
その他

山形大学は25日、金属酸化物をコーティングする技術を基に大学発スタートアップが設立されたと発表した。広瀬文彦教授が開発した室温で膜を作る原子層堆積法(ALD)技術を使い、医療関連や有機ELなど多様な用途で需要が期待できるという。既存の装置を使った受託コーティングから量産装置の開発販売に広げ、6年後の上場を目指す。

山形大学の広瀬文彦教授が開発した原子層堆積装置

「Cool ALD」(米沢市)は、装置メーカー出身の坂本仁志社長ら6人で発足した。広瀬教授がオブザーバーとして参加する。山形大が2018年6月に開設した有機材料システム事業創出センター発では3社目の起業となる。

広瀬教授の開発した技術を使うと通常300度の熱処理が必要なコーティングを室温でできる。酸化アルミニウムなどの被膜を作る際、従来の10分の1の薄さで安価に大量に処理できるという。空気を遮断して薬品の使用期限を伸ばしたり、有機ELの長寿命化につながったりするほか、熱に弱い精密部品にも用途を広げられる。装置メーカーと連携し6年後には10億~20億円規模の売り上げを目指す。

技術の応用を巡っては基本特許など知的財産の保護を徹底する。テーマごとに組む企業を限定し応用特許を共同出願することでトラブルを防ぐという。広瀬教授は「米沢に新しいナノテク産業を作りたい」と述べた。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]