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武田、業績予想を下方修正 19年3月期 シャイアー買収費用などで

武田薬品工業は25日、2019年3月期の連結税引き前利益(国際会計基準)の予想を下方修正すると発表した。これまでの会社見通しに比べ1502億円(61%)減の950億円。アイルランド製薬大手、シャイアーの買収手続きにかかった費用のほか、同社が抱える在庫の評価替えや特許の償却など会計上の損失処理が重荷となった。

武田は1月8日にシャイアーの買収を完了し、2月1日に18年4~12月期の決算を発表した。このとき、シャイアーの業績を約3カ月分含む通期の利益見通しは、会計処理や費用の見通しを立てるのが困難なため修正は見送り、4月に発表するとしていた。

税引き前利益を大幅に下方修正した主な理由の一つは買収関連費用だ。約6兆円を投じたシャイアー買収は、日本企業による海外企業のM&Aとして過去最大規模だっただけに、銀行や法律事務所に支払った助言費用などが1260億円にのぼった。

もう一つが会計上の処理だ。買収時には対象企業の資産などを、すべて時価(市場価格)に洗い替えする。シャイアーのような製薬会社は、原価を基にした在庫の評価と市場での売価の乖離(かいり)が大きいため、武田は在庫評価を4500億円ほど上乗せした。

この分だけシャイアーは売上原価が上がり、約3カ月で約820億円の減益要因になった。残る3700億円前後もシャイアーの売り上げに応じて1年ほどで計上されるとみられ、その後は影響がなくなる。

このほか、シャイアーが持つ医薬品の特許など無形資産の償却費用が約990億円あった。税引き前利益はこうした会計上の処理によって1860億円下押しされた。

純利益については「現在計算中のため」として、予想を取り下げた。

武田はシャイアー買収によるコスト低減効果について、22年3月期までに税引き前ベースで少なくとも年14億ドル(約1554億円)としている。

キャッシュフロー(現金収支)を伴わない会計上の処理などで減益となったが、本業は好調を維持している。前期の売上高はシャイアーの約3カ月分が上乗せされたほか、武田の主力薬の販売も伸び、予想比3470億円(20%)増の2兆970億円となった。為替や事業売却などの影響を除いた「コア利益」は4割増の4590億円だった。

前期の純利益と20年3月期の業績見通しは5月14日の発表を予定している。

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