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オリックス・西浦、先発定着へ 足と肩で壁に挑む

大学や社会人野球でもまれた精鋭が集まるプロ野球で、高卒選手がいきなり活躍するのは難しい。特に野手がレギュラーになるには時間がかかる。だが今季、オリックス・西浦颯大がその壁に挑む。高知・明徳義塾高から入団して2年目、5月に20歳になる外野手だ。

名前の颯大は「はやと」と読む。疾風を思わせる快足がセールスポイント。選手が大型化した球界で178センチ、70キロの体は小さい。だが、パンチ力はあり、指導者を引き付けるセンスにもあふれている。出身地熊本の少年野球時代には、U15(15歳以下)日本代表に選ばれた。

西浦は守備範囲の広さと強肩がセールスポイント

明徳義塾高では1年生からレギュラー。2、3年生では3、4番に座り、春夏の甲子園へ4大会連続で出場した。2年夏に満塁ホーマーを放ってベスト4進出に貢献するなど、早くからプロに注目されていた。だが、人気は同学年の早実・清宮幸太郎(日本ハム)一色だった。

2018年のオリックス入りのドラフト指名順は6位。下位指名の高卒野手は「大学へ進学したと思い、ファームで3、4年鍛えて……」と申し渡されることが多い。だが、福良淳一前監督は新人西浦を10月の2試合でスタメン起用。デビュー戦でプロ初安打を放った同選手を、19年は1軍へと考えていた。

当時ヘッドコーチだった西村徳文監督も同じ考えだった。オープン戦ではどんどん使った。少年時代から大舞台を多く踏んできたから、ものおじしないし勝負強い。巨人・菅野智之の速球を京セラドームの右翼上段席へ打ち込む一撃もあった。

今季のオリックスは「ビー・アグレッシブ(積極的であれ)」をチームのモットーに掲げている。快足の福田周平、西浦の1、2番がそれを象徴する。西浦は3月29日の日本ハムとの開幕戦で2番中堅で起用され、2安打して1軍に定着した。

以後、中堅でのスタメン出場が続き、ときには1番もこなす。快足を生かした守備範囲は広いし、肩も強い。最終打席を代打に譲ることがまれにあるだけで、全イニング出場に近い。

打率は2割4分あたりを上下しているが、この快足選手の実力を他球団も認めた。マークは当然厳しくなる。不振に陥ったときには郷土熊本のヒーロー、元広島・前田智徳さんのビデオを見てフォームをチェックする。なかなかの勉強家でもある。

オリックスは昨季序盤にも当時高卒4年目外野手の宗佑磨を売り出したが、ケガで尻すぼみになった。西浦の台頭で宗らが奮起し、チーム内にアグレッシブな空気が充満してきた。

(スポーツライター 浜田昭八)

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