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宇野の作品 瀬戸内国際芸術祭2019

(更新)

(1)SUMI+GIBAULT「UNO STEP」(新作)

制作延期。今回の瀬戸芸では展示されない見込み。

(2)小沢敦志「舟底の記憶」★★★

旧日本海軍で使われたいかりに、不要になった鉄製品を組み合わせた。パーツは付け足され、付着物のように作品も増えていくという。苦い記憶を胸の奥にとどめているのだろうか。作品のどす黒さから、そんなことが想像される。

(3)小沢敦志「終点の先へ」★★★★

放置された末に「終点」を迎えてしまった自転車を、カワイイ自転車に再生した。レンタルして実際に走ることができる。宇野はフェリーの到達点であり、鉄道の終着駅でもある。そこから先、再生したこの自転車にまたがれば、自分もアートの一部。楽しい散策ができるだろう。

(4)淀川テクニック「宇野のチヌ/宇野コチヌ」★★★★

宇野港の堤防に設置された巨大なチヌ(クロダイ)。赤や青、緑、黄色と多彩な外観だが、よく見るとその体は廃材で作り上げられていることが分かる。傘や洗剤の容器、ぬいぐるみ、ぞうり、壁掛け時計、金属バット、ポリタンクなど、多くは宇野港周辺で集めた廃棄物やごみだという。「コチヌ」の方は内部が滑り台になっている。口から入ってしっぽから出てくる。台の幅が狭いので子供専用なのだろう。

(5)エステル・ストッカー「JR宇野みなと線アートプロジェクト」★★★

JR宇野駅の駅舎が白と黒のモノトーンのラインで装飾されている。これもまた作品だ。ありふれた駅前の光景が一変し、瀬戸芸への期待を盛り上げてくれる。JR宇野みなと線の他の3駅(常山駅、八浜駅、備前田井駅)のホームや駅舎もまた、それぞれに装飾されている。車窓から楽しみたい。

(6)「宇野港『連絡船の町』プロジェクト」★★★

宇野駅前の通りを歩くと、ビルや施設の外壁の高いところに大きなパネルが何枚も設置されているのが見える。多くは連絡線やそれを見送る人々を撮ったもの。これらは本州と四国を結ぶ連絡線の港町だった宇野の歴史そのものだ。

(7)ミシャ・クバル「IN TRANSITION/IN PROGRESS」(新作)★★★

使われなくなった船の発着場に、日没後から光がともる。港を出発する船からは「IN PROGRESS(進行中の)」という言葉が見え、到着する船からは「IN TRANSITION(過渡期の)」という言葉が見える。さび付いた看板と相まって、ここを往来した人たちの歴史を想像させる。

(8)内田晴之「海の記憶」★★★

御影石の上に据えられた、三日月形の金属彫刻。船のようにも、種子のようにも見える。中は海水をたたえているという。海は全ての生命のふるさと。仰ぎ見る視線には、自然と畏敬の念がこもる。

(9)原口典之「斜めの構成1/斜めの構成2/水平の構成3」★★★

原口典之は、素材をほぼそのままの状態で展示する「もの派」の作家。今作では造船関連企業が集積する岡山県玉野市を象徴するH型鋼を使った。無骨で重厚。7メートル、9メートルの2本は斜めに傾き静止している。危うげなバランスだが、なぜかそうあるのが当然のようなたたずまいをしていて不思議だ。9メートルのH形鋼を2本連結したものは、水平に支えられている。瀬戸内海の水平線を表しているようだ。

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