2019年6月25日(火)

18年度の実質成長率は0.6%、19年度も0.6%成長 NEEDS予測
19年度も日本経済は緩やかな回復続く

経済
2019/4/25 11:05
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日本経済新聞社の総合経済データバンク「NEEDS」の日本経済モデルに、2019年4月24日までに公表された各種経済指標の情報を織り込んだ予測によると、18年度の実質成長率は0.6%、19年度も0.6%の見通しになった。

19年1~3月期の実質国内総生産(GDP)は前期比0.1%増となったもようだ。民間最終消費支出(個人消費)や設備投資など内需が弱く、輸出も前期を下回る。輸入が大きく減少するためプラス成長とはなるが、景気に勢いはない。

世界経済は19年度も減速懸念が残るものの、足元では中国に持ち直しの兆しがみられ、輸出がこのまま大きく失速するとはみていない。民需も4~6月期以降は回復する見込み。個人消費は消費増税まで前期比プラスで推移し、設備投資も緩やかな増勢が続く。

■4~6月期以降の輸出は前期比プラス

日銀算出の1~3月期の実質輸出は前期比1.8%減だった。国・地域別では米国・欧州向けが前期比プラスとなったが、中国向けなどが減少した。GDPベースの輸出は同1.0%減となる見込みだ。

ただ、輸出の落ち込みは一時的で、4~6月期以降は再び前期比プラスの伸びに復帰する見込みだ。輸出低下の主な原因だった中国経済の減速には歯止めがかかったもようだ。中国国家統計局が4月17日に公表した1~3月期の実質GDPは前年同期比6.4%増で、18年4~6月期から3四半期続いた成長率低下が止まった。4月5日に米労働省が公表した3月の雇用統計(速報、季調値)で、非農業部門雇用者数は前月比19.6万人増加、失業率も前月から変わらず3.8%と低水準を維持するなど、米経済も底堅い。

中国の下げ止まりと米国の堅調維持で、世界輸出は持ち直し、日本の輸出も緩やかな回復が続くとみている。19年度の輸出は前年度比1.0%増となる見込みだ。

一方、輸入は、1~3月期に前期比2.8%減と大きく減少すると見込むが、この減少には前期の18年10~12月期が同2.7%増と高い伸びだった反動もあるとみている。4~6月期と7~9月期は、消費増税前の駆け込みもあり、前期比プラスで推移する見通し。

■設備投資は高水準を維持

1~3月期の設備投資は弱い動きだったもよう。経済産業省公表の鉱工業出荷で、国内向け投資財は1月に前月比10.6%低下し、2月は同4.2%の回復にとどまった。1~3月期の設備投資は前期比1.5%減で、18年度は同3.0%増となる見込み。

19年度の設備投資は、落ち込みはないとみている。日銀が公表した全国企業短期経済観測調査(短観)では、19年度の設備投資計画(全規模全産業、ソフトウエア・研究開発を含み土地を除く)は前年度比0.4%増だった。18年度の実績見込みが同9.1%増と高いことを踏まえれば、19年度も水準としては高水準を維持することになる。19年度のGDPベースの設備投資は前年度比1.1%増となる見込みだ。

■19年度の消費は18年度並みの伸び

GDPベースの消費と似た動きをする内閣府の消費総合指数の1~2月平均は、10~12月対比で0.3%低下した。本予測では、1~3月期の個人消費は前期比0.1%減、18年度は前年度比0.5%増となる見込みだ。

19年度の消費は消費増税による駆け込みと反動があるが、所得が下支えしそうだ。連合が4月18日に公表した19年の春季労使交渉(春闘)の第4回回答結果によると、定期昇給と基本給の底上げ部分を示すベースアップ(ベア)を合わせた平均賃上げ率は前年同集計(2.10%)並みの2.13%だった。個人消費は18年度並みの前年度比0.6%の伸びとなる見込みだ。

なお、今回のNEEDS予測は、日本経済研究センターが19年3月に公表した改訂短期予測をベースにしている。

(日本経済研究センター 田中顕、デジタル事業 情報サービスユニット 渡部肇)

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