2019年6月26日(水)

米司法省「ゴールドマン有罪」議論 1MDB問題 FT報道

金融機関
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2019/4/25 5:00 (2019/4/25 6:07更新)
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【ニューヨーク=宮本岳則】マレーシア政府系ファンド「1MDB」の資金流用問題を巡り、米司法省で米金融大手ゴールドマン・サックスを有罪とする意見が出ていることが24日、明らかになった。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じた。ゴールドマンは元幹部による汚職への関与は認めたが、法人としての責任は否定してきた。司法省と会社側の見解の隔たりが鮮明になれば、問題終結に時間がかかる可能性がある。

ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモンCEO=AP

米司法省は2018年11月、「1MDB」による巨額の資金流用に関与したとして、ゴールドマン元幹部2人を外国公務員への贈賄を禁止する海外腐敗行為防止法違反の罪などで起訴した。うち東南アジア事業の元責任者は有罪を認めた。ゴールドマンは12年から13年にかけて60億ドル(6600億円)を超える1MDBの債券発行を引き受け、約6億ドルの手数料を得た。調達資金の一部が流用された。政府高官への贈賄は債券引き受けなどの案件を獲得する目的だった。

米司法省と米ニューヨーク東部地区の連邦検事局はゴールドマン本体についても、違法行為がなかったかどうか調査を進めている。英FT紙は関係者の話として、司法省内の議論で、一部のスタッフからゴールドマンに有罪を認めさせるべきだとの声があがっているという。米司法省と連邦検事局は日本経済新聞の問い合わせに対し、コメントを拒否した。

ゴールドマンは一貫して法人の責任を否定してきた。1MDBの債券発行で主幹事業務を引き受けた際、汚職に関与した元幹部らが資金使途について、審査担当の社内部門や外部弁護士に虚偽の説明を繰り返し、不正を見抜けなかったと主張する。ゴールドマンの広報担当者は、日経新聞の問い合わせに対し、「案件の事実関係や法律に基づけば、有罪にあたらないと考えている」と述べた。

金融不正を巡る司法省との取引では、会社側が有罪を認めて罰金を支払うケースと、最後まで責任を認めないものの、制裁金を支払って和解する場合がある。ゴールドマンのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は15日の決算説明会で1MDB問題について「早く解決したい」との趣旨の発言をしていた。ただ、今後、有罪か無罪かを巡ってゴールドマンと司法省が対立すれば、取引成立に時間がかかったり、訴訟に発展したりするリスクがある。

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