2019年6月20日(木)

正恩氏訪ロ 父の足跡たどり、正統性アピールか

北朝鮮
朝鮮半島
2019/4/24 22:28
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【ウラジオストク=恩地洋介】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長の今回のロシア訪問は、2月のベトナム・ハノイでの米朝首脳会談時と同様、今回も警備上のリスクが大きい空路を避け長距離を鉄道で移動した。2002年に父の金正日総書記がウラジオストクを訪れた際も列車を利用した。祖父の金日成国家主席や父の足跡をたどることで後継者としての自らの統治の正統性を北朝鮮市民に印象づけようとした可能性がある。

ロシアへ向かう北朝鮮の金正恩委員長(24日)=朝鮮中央通信・朝鮮通信・共同

金正恩氏は24日午前、ロ朝境界に近いロシアのハサンで下車し、同国側の歓迎式典に出席した。その後、約6時間をかけてウラジオストクまで200キロメートルを超える鉄路を移動した。

ハサンは以前にロシアとの経済協力の目玉である「羅津―ハサン・プロジェクト」の拠点でもある。ロシア産の石炭をハサンから北朝鮮の羅津港まで鉄道で運び、そこから船で韓国へ輸送する物流事業で、制裁下でも長く続いた。ロ朝の協力への意欲を示し、ロシアに経済制裁の緩和に向けた強い働きかけを求める意図もうかがえる。

ただ、北朝鮮内の列車移動は容易ではなさそうだ。南北の共同調査団が韓国国会に提出した報告書によると、金正恩氏の列車が今回通ったとみられる東側の路線は、特に施設の老朽化が著しく、列車の平均速度は時速30キロ程度にとどまる。このため、金正恩氏は今回はロシアとの境界近くまで別の手段で移動したとの見方も出ている。

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