2019年5月27日(月)

遠隔でデブリ搬出、三菱重工など模擬実験 廃炉に活用

環境エネ・素材
科学&新技術
2019/4/24 17:13
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三菱重工業と国際廃炉研究開発機構(IRID)は24日、東京電力の福島第一原子力発電所で溶け落ちた核燃料(デブリ)を遠隔操作で取り出すための模擬実験を報道陣に公開した。2021年に始まる予定のデブリの本格的な取り出しに向けて、研究開発を急ぐ。

レール上を移動できるロボットアームが原発内でデブリをつかんで回収する予定だ(神戸市内にある三菱重工神戸造船所で)

模擬実験は三菱重工の神戸造船所(神戸市)で実施した。原子炉格納容器の中に挿入する伸縮性の金属製レールと、デブリをつかんだり削ったりする長さ約7メートル、重さ4トンのロボットアームの試作機を組み合わせた。

レール上をロボットが移動し、デブリがあると見立てた位置まで先端部を近づけた。誤差5ミリメートルで正確な位置まで動かせることを確認した。デブリをつかめたと想定し、レールの先に取り付けた容器まで先端部を動かした。今後、改良を加えて、取り出しに備える。

11年の東日本大震災による津波の影響で炉心溶融(メルトダウン)などを起こした福島第1原発の廃炉作業では、デブリ取り出しが最も難しく、最重要の工程とされる。

1~3号機では高温になった核燃料が溶け落ちた。原発の心臓部の原子炉圧力容器や外側の格納容器の下にもデブリが堆積している。合計で約880トンあると推計されているが、詳しい成分や分布状況は分かっていない。強い放射線で人が入れないため、遠隔操作で取り出す。

19年度中に取り出す号機を決めて、21年から本格的に取り出す。少量から始めて、段階的に取り出す量を増やしていく。今回公開した装置は大規模に取り出す際に使う。

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