物流施設「国内最大級」 日本GLPが流山市で拡張

2019/4/23 21:00
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物流施設運営大手の日本GLP(東京・港)は23日、千葉県流山市の大型物流施設を大幅に拡張すると発表した。現在3棟を稼働中だが、2021~23年に新たに5棟を建設する。延べ床面積は現在の3倍近い90万平方メートルに広がり「国内で最大規模」(同社)という。東京へのアクセスに優れた地の利を生かし、ネット通販や物流会社などのテナント獲得を図る。

施設拡張計画を発表する日本GLPの帖佐義之社長(23日、千葉県流山市内)

新たな施設の建設用地として、同社が運営する大型物流施設「GLP流山」に隣接する28万平方メートルの土地を取得した。土地取得費や建設費を含む投資額は1250億円程度を見込む。

20年2月から新棟建設に着手し、21年8月~23年6月に段階的に竣工する。すべての施設が稼働すれば、全8棟に入居するテナントで働く従業員は現在(1500人予定)の3倍強の5000人規模にのぼる見通しだ。

テナントの人材確保を後押しするため、従業員が快適に働ける環境を整える。既存棟にあるコンビニエンスストアやカフェテリア、託児所に加えて、フィットネス施設や仮眠スペースを新設する。施設と最寄り駅を結ぶ通勤バスも増便する。

広大な施設に多くのテナントが集まるスケールメリットを生かし、物流サービスも充実する。施設内に共用の倉庫スペースを確保し、繁忙期で貨物が急増したテナントが一時的に利用できる「シェアリング」サービスを導入する。テナントの荷物をまとめて輸送・配送し、物流を効率化できる体制もつくる。

GLPが巨大施設の建設に踏み切ったのは、流山市を含む千葉県北西部の交通利便性が高まったことが背景にある。18年6月に東京外郭環状道路(外環道)が開通し、県北西部の内陸部から東京湾岸への交通アクセスが向上。短時間での配送を競うネット通販各社にとって、物流拠点としての魅力が高まった。

新棟に対するテナント側の関心も高く「1棟全体を使いたいという顧客も複数いる」(GLPの帖佐義之社長)という。

流山市のほか、県北西部には広大な農地が残っており、不動産業界では物流施設の有力な開発用地とみられている。帖佐氏は県北西部の農地について「希少性の高い土地であり、興味深く見ている」と新たな開発事業に意欲を示した。

首都圏では18年11月に東京都青梅市で野村不動産、埼玉県川越市で三井不動産とプロロジスがそれぞれ大型施設を完成させるなど、大型物流施設が増えている。一方、ネット通販市場拡大を追い風に需要は供給を上回るペースで伸びている。

米系不動産大手のCBRE(東京・千代田)によると、首都圏の物流施設の空室率は18年10~12月期で2.4%(竣工1年以上の施設)と低水準で推移する。「市場は20年まで堅調な拡大を続ける」(CBRE)と当面は施設の不足感が続くとの見方が多い。(下村恭輝)

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