2019年5月26日(日)

東芝、KDDIとIoTでタッグ まずエレベーター

ネット・IT
エレクトロニクス
2019/4/23 16:11
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東芝KDDIは23日、あらゆるモノがネットにつながるIoT事業で連携すると発表した。両社の手掛けるIoT基盤を連動させて、機器の通信接続からデータの収集・蓄積、分析までを一貫して手掛ける体制を整える。

東芝とKDDIはIoT事業で連携する(都内で会見した東芝デジタルソリューションズの錦織社長(左)とKDDIの森取締役(右))

東芝は強みの社会インフラとデジタル技術を組み合わせたIoT事業を新たな収益の柱に据える。工場や社会インフラの運転・保守を効率化し企業の需要を取り込む。

「グローバル展開するKDDIと組み、デジタルソリューションを加速させたい」。同日都内で会見を開いた東芝デジタルソリューションズの錦織弘信社長はこう意気込みを語った。KDDIとIoTや次世代高速通信「5G」などを活用したサービスの展開を目指す。

東芝とKDDIがそれぞれ持つIoT機器のデータを収集・蓄積し分析する基盤を連動させる。海外展開する製造業など向けに、収集したデータをもとに機器の稼働状況を見える化したり、異常を検知したりする。東芝はIoT事業で他社との連携を志向しており、連携を通じて製造業や水処理事業者などの需要を取り込む。

KDDIは国際展開する企業向けに海外通信会社の選定や現地の法規制の調査や申請代行も手掛ける。連携により規制対応などからデータの分析までを一貫して手掛けられるようにする。まず両社の連携の第1弾として5月から海外でのエレベーター遠隔監視にIoT基盤を活用することを検討する。エレベーターの稼働状況を把握し、故障や災害時の早期復旧などに生かす考えだ。

KDDIの森敬一取締役執行役員常務は「製造現場で使えるデータの知識を持つ東芝と世界規模で協業したい」と語った。同社は東芝の競合である日立製作所のほか、トヨタ自動車ともIoT事業で連携している。森取締役はIoT事業での連携について「グローバルで強いIoT基盤を持つ企業と連携したい。(連携企業の)数は追わない」と話した。

東芝は2015年以降、不正会計や子会社だった米原子炉大手の巨額損失により経営危機に陥った。半導体メモリー事業を売却した後は、社会インフラとデジタル技術を組み合わせた業務効率化サービスで稼ぐビジネスモデルへと転換を図っている。

もっとも独シーメンスやファナック、日立などIoT事業で世界展開を目指す競合他社は多い。各社は世界的に他社との連携やコンソーシアムの設立などを進めており、提携戦略が競争に勝つカギを握りそうだ。

(志賀優一)

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