2019年6月18日(火)

勝利のメンタリティー(山本昌邦)

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実力均衡 上位も気抜けず 今季J1、俊英も続々

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2019/4/25 6:30
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鳴り物入りの神戸はFWビジャ、MFイニエスタ、ポドルスキの頭文字を取って「VIP」と呼ばれるトリオの破壊力は群を抜く。パスの強弱、種類の多さはまさにワールドクラス。どこにボールを置くか、タッチの一つ一つの力加減、方向への心配りが実に繊細だ。

神戸はビジャ(手前)とイニエスタ(左端)、ポドルスキがピッチ上にそろうと見事なハーモニーが奏でられるが…=共同

神戸はビジャ(手前)とイニエスタ(左端)、ポドルスキがピッチ上にそろうと見事なハーモニーが奏でられるが…=共同

ボールを扱うテクニックではなく、そこに判断を加味したスキルが高い。狙ったところにボールが蹴られるキックではなく、それに判断を加味したパスがうまい。日本の選手は、ちょっとスピードアップするとミスをするが、彼らは状況に応じてスピードを上げ下げしてもプレーがまったくぶれない。だから、適切なタイミングで適切な判断とともにプレーができる。

ピッチ上にVIPがそろうと、成熟されたおいしさ、見事なハーモニーが奏でられる。一方、ケガなどでトリオが崩れると、下げ幅は大きい。その波の大きさをどう安定させていくか。4月20日の浦和戦からファン・マヌエル・リージョ監督に代わって指揮を執るようになった吉田孝行監督にとっては大きな試練になる。

J1とJ2、降格・昇格は予断許さず

チームとしての面白さでいうと、就任2年目のアンジェ・ポステコグルー監督の哲学が浸透してきた横浜Mも見どころ満載のチームだ。4月13日の名古屋戦(日産スタジアム)で両チームが繰り広げた攻防は世界レベルだと感じた。感心したのは横浜MのCBだった。チアゴマルチンス、畠中槙之輔の2人が名古屋の攻撃を見事に受けきっていた。

23歳の畠中は3月に日本代表にも招集された、伸び盛りのDF。東京Vから横浜Mに移籍し、大選手になったDFに中沢佑二がいるが、同じキャリアをなぞる畠中には「その再来」と期待したくなるほどのポテンシャルを感じる。

J1リーグは世界でもまれな、実力の均衡したリーグといわれる。それはJ1に限らず、J2も同様になりつつあるようだ。かつてのJ1昇格争いというと、前年にJ1から落ちたクラブが1年で返り咲くのが当たり前という雰囲気だったが、今はそこも混沌としている。J2で今、首位に立つのは水戸。本命の柏は5位だ。

降格も昇格も予断を許さない。J2からJ1、日本代表へと駆け上がるシンデレラストーリーを夢見ることも可能。一方で久保のように"飛び級"を続ける、日本の従来の枠に収まらない俊英もいる。チームにフォーカスしても、選手中心に見ても、楽しみが多い、今季のJリーグである。

(サッカー解説者)

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