2019年6月18日(火)

勝利のメンタリティー(山本昌邦)

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実力均衡 上位も気抜けず 今季J1、俊英も続々

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2019/4/25 6:30
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アジアチャンピオンズリーグ(ACL)を戦いながら2位をキープする広島も立派だ。昨季までの主戦GK林卓人がケガで出遅れたが、36歳の守護神に代わって19歳の大迫敬介を抜てき。その大迫がぐんぐん伸び、昨年限りでそろって引退した川口能活や楢崎正剛をほうふつとさせている。川口、楢崎も所属クラブで10代でレギュラーになり、後に代表の正GKへと成長していった。

広島は昨季までの主戦GKに代わって抜てきされた大迫(左端)がぐんぐん伸びている=共同

広島は昨季までの主戦GKに代わって抜てきされた大迫(左端)がぐんぐん伸びている=共同

大迫の登用だけでなく、城福監督はACLとJ1の戦いで大胆に選手を使い分けている。

日本のシーズンは真っ先にACLの戦いが始まり、その後、J1リーグが開幕、さらに週の真ん中にYBCルヴァンカップの戦いが挿入される形でサイクルは回っていく。ACLに出場するクラブ(今季は川崎、広島、鹿島、浦和)だけが春先のシーズン序盤、J1の戦いと掛け持ちの苦労を味わうわけである。

しかし、ルヴァンカップが始まると、J1は、ACL掛け持ち組とルヴァンカップ掛け持ち組の2つに分かれることになる。海外遠征を伴うACL組の方が肉体的には断然きついけれど、掛け持ちという条件は同じになってハンディは縮まる。ルヴァンカップが始まり、条件がそろうまで、広島は選手を使い分けながら、この難しい時期をうまく耐え抜いたように思う。

育成と勝負のバランスを見すえながら、広島は特定の選手に疲労が集中するようなことは避けている。このあたり、ずっと首位を走りながら終盤に失速した昨季の反省を見事に消化しているように感じるし、アンダーエージの代表監督としてアジアで戦う厳しさ、難しさを知る城福監督の経験が生きているようにも感じる。コーチングスタッフの意見に耳を傾けながら、相当緻密に試合ごとに戦うメンバーを選んでいるように感じる。

名古屋、ボール持てば破壊力は随一

名古屋はリーグ最多得点(16点)が示すとおり、ボールを持ったときの破壊力はリーグ随一である。目まぐるしくボールを動かしながら、サイドから中央から変幻自在に崩しにかかる攻撃は見ていて本当に楽しい。攻守の切り替えの意識が昨季より高まり、チームのバランスがぐんと良くなった。FWジョー、MFガブリエルシャビエル、シミッチといった実力者以外に、MFの和泉竜司、相馬勇紀ら日本選手の戦闘力も増しているのが好調の理由だろう。

3連覇を狙う川崎は現在7位(3勝4分け1敗=勝ち点13)。ACLとの掛け持ちに加え、中村憲剛や谷口彰悟といった大黒柱がケガがちでいまひとつ、上昇気流に乗り切れていない。ただ、このチームのスロースターターぶりは今に始まったことでもない。

新しい戦力をどう使うのか、それとも使わないのか、そのへんの整理整頓を戦いながら進めていくのが非常に上手なチームなので、テンポと距離感に答えが見つかると自然に順位も上がってくるだろう。ただ、あまりに上位陣と差がつき過ぎても大変なので、ゴールデンウイークが一つの山になる気がしている。

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