2019年9月21日(土)

藤井聡太七段、初挑戦かかる将棋王座戦 本戦開幕へ

囲碁・将棋
2019/4/23 6:00
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第67期将棋王座戦の本戦トーナメントが近く開幕する。昨年ベスト4だった藤井聡太七段(16)の最年少挑戦記録更新はなるか。斎藤慎太郎王座(26)への挑戦権をかけた熱い戦いが始まる。

昨年準決勝の斎藤(右)―藤井戦。この1局を制した斎藤が王座まで駆け上がった(2018年7月、大阪市)

昨年準決勝の斎藤(右)―藤井戦。この1局を制した斎藤が王座まで駆け上がった(2018年7月、大阪市)

抽選の結果、組み合わせは表の通りとなった。トーナメント表を見た斎藤王座は「どこもきつい組み合わせ。全員が挑戦者候補だと改めて感じた」と語る。

中でも、激戦区とみるのが両端のブロック(4人一組)だ。「左端は二冠2人に久保九段、横山六段。右端は名人に前王座(中村七段)、前王位(菅井七段)、深浦九段。それぞれ1人しか勝ち上がってこないのはすごい」。右から2番目のブロックも「叡王戦七番勝負を戦っている2人(高見叡王・永瀬七段)に、王座挑戦経験のある丸山九段、山崎八段。どこも特色のあるブロックで面白い」。

最も注目を集めそうなのが、左から2番目のブロック。王座通算24期で名誉王座の資格を有する羽生九段と、藤井七段をはじめとする若手3人が並んだ。

藤井七段は初出場となった昨年の王座戦でベスト4まで進み、デビュー以来最もタイトル戦に近づいた。その実績でシード権を得て、今年は本戦からの出場。藤井七段は昨年について「トップ棋士と戦う機会が得られて、自分に足りないものをつかめた部分もある。そういう経験ができたのは収穫」と振り返る。

第66期将棋王座戦は挑戦者の斎藤七段(当時、左)が中村王座(同)からタイトルを奪取した(2018年10月、甲府市)

第66期将棋王座戦は挑戦者の斎藤七段(当時、左)が中村王座(同)からタイトルを奪取した(2018年10月、甲府市)

王座戦は持ち時間各5時間と長丁場の棋戦。藤井七段は棋戦との相性について「持ち時間3~4時間より、5~6時間の棋戦の方が結果が出ているのは事実」と自己分析する。今年も「じっくり考えて最善を目指す将棋が指せれば」。

初戦は昨年度の勝数1位の若手、佐々木五段。「(佐々木五段は)今一番勝っている若手。過去2戦(1勝1敗)も苦しめられた大変な強敵」と気を引き締める。

斎藤王座は、藤井七段について「プロ間での評価は年々高まっている」と明かす。「昨年度、連覇した朝日杯での活躍はもちろん、段位が上がり相手のレベルも上がった中での勝率1位は非常に価値が高い。トッププロの仲間入りを果たしたといっていい。タイトル挑戦の期待がかかって当然の成績」。王座戦との相性についても「時間を残し過ぎず使い過ぎず、5時間の将棋を得意にしている印象がある」と分析する。

もちろん、王座戦と抜群の相性を誇り、タイトル獲得通算100期の大記録に王手をかけている羽生九段も有力だ。斎藤王座は羽生九段について「NHK杯で優勝、A級順位戦でも最後まで名人挑戦を争った。無冠となった竜王戦も、3勝4敗と接戦だった。調子を落としている印象は全くない」と警戒感を隠さない。

羽生九段(右)はタイトル通算100期まであと1期に迫っている(写真は2018年2月、朝日杯オープン準決勝・対藤井五段=当時=戦)

羽生九段(右)はタイトル通算100期まであと1期に迫っている(写真は2018年2月、朝日杯オープン準決勝・対藤井五段=当時=戦)

なお、今期から考慮時間の計測にチェスクロックが導入される。持ち時間は各5時間で変わらないが、従来切り捨てられていた1分未満の考慮時間がカウントされるため、実質的に30分以上持ち時間が減ったと感じる棋士が多いという。

終盤に備えてどの程度の時間を残しておくかなど「戦い方が変わるかもしれない。秋の五番勝負をどう戦うか、自分もこれから考えていきたい」と斎藤王座は話す。

興味が尽きないトーナメントの顔ぶれが出そろった。5月10日の中村七段ー菅井七段戦が開幕局となる予定だ。

(柏崎海一郎)

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