2019年5月22日(水)

ウクライナ大統領選、タレント候補勝利 対ロ協議に意欲

ヨーロッパ
2019/4/22 2:13 (2019/4/22 12:45更新)
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【キエフ=小川知世】ロシアとの紛争が続くウクライナで21日、大統領選挙の決選投票が実施された。新人のタレント候補ウォロディミル・ゼレンスキー氏(41)が約7割を得票、ペトロ・ポロシェンコ現大統領(53)に大差を付け、当選を確実にした。既存政治に失望した有権者の支持を集めた。ロシアとの和平協議にも前向きで、悪化していた両国関係に影響を与えそうだ。

21日、キエフの選対本部で出口調査結果を聞き、勝利を確信して手を振るゼレンスキー氏=ロイター

21日、キエフの選対本部で出口調査結果を聞き、勝利を確信して手を振るゼレンスキー氏=ロイター

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22日午前(日本時間同日昼)の中央選管の開票速報(開票率80%時点)ではゼレンスキー氏が73%で、ポロシェンコ氏の24.6%を引き離した。投票率は62%だった。

ゼレンスキー氏は21日夜にキエフ市内で記者会見し「我々みんなで(勝利を)実現した。失望させないことを約束する」と国民に呼びかけた。ポロシェンコ氏も「国民の決定を受け止める」と敗北を認めた。

コメディアンのゼレンスキー氏は教師が大統領になるドラマ「国民のしもべ」で主演した。汚職撲滅や国民主体の政権運営を掲げ、現政権への批判票を集めた。外交政策では親欧米路線を堅持する一方で、紛争解決へロシアと協議する必要性を主張しており、対ロ関係の打開を探る。

2014年の市民デモによる政権崩壊を受けて就任したポロシェンコ氏は軍の強化など対ロ強硬姿勢を前面に押し出し、親欧米と改革路線の継続を訴えた。だが公共料金の引き上げなどが国民の生活を圧迫したほか、汚職政治家の処分も進まず支持離れを招いた。

大統領の任期は5年。14年にロシアが併合を宣言した南部クリミア半島や東部の親ロ武装勢力が実効支配する地域では投票が実施されなかった。東部ではロシアが支援する親ロ派との紛争が続き、これまでに1万3千人が死亡した。

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