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全盲セーラー、「世界初」の太平洋横断

小型ヨットで米国西海岸から太平洋横断に挑戦した全盲のセーラー、岩本光弘さん(52)が20日、ゴールの福島県いわき市の小名浜港に到着した。2月24日に米サンディエゴを出港し、健常者の米国人男性とペアで全長約12メートルの「ドリームウィーバー号」を操作して無寄港で約1万4千キロを航行してきた。

米国西海岸から小型ヨットで太平洋を横断し、小名浜港に到着した岩本光弘さん。右は同乗した米国人男性(20日午前、福島県いわき市)=共同

日本視覚障害者セーリング協会によると、晴眼者(目の見える人)が風の向きなど状況を伝えながら全盲の人がヨットのかじと帆を操る「ブラインドセーリング」での無寄港太平洋横断は世界初という。

岩本さんは熊本県出身で米国在住。先天性弱視のため高校生のころに視力を失った。22歳で米国に留学し、帰国後に出会った米国人女性と結婚し夫婦でヨットを始めた。2006年には視覚障害者セーリングの世界選手権に日本代表として出場した。

岩本さんは20日午前9時ごろ「ただいま。ありがとう」と手を振りながら入港し、支援者らに「諦めないで夢を実現できた私は、世界一幸せ者だ」と笑顔で語った。

岩本さんは13年、今回と同様のやり方でキャスターの辛坊治郎さんと日本から米国に向けてヨットでの太平洋横断に挑戦したが、浸水による遭難事故で失敗。太平洋上で海上自衛隊の救難飛行艇に救助された。事故はクジラとの接触が原因とみられている。

当時は無謀な冒険だなどとして一部で批判的な声も出た。この事故によるトラウマを乗り越えるためにトライアスロンを始め「絶対に諦めない」という信念から今回の再挑戦を決めたという。

〔共同〕

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