2019年5月27日(月)

会津若松のIT拠点始動、アクセンチュアなど17社進出
経済立て直しへ「スマートシティAiCT」に誘致

ネット・IT
北海道・東北
2019/4/22 6:30 (2019/4/22 10:02更新)
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福島県会津若松市のIT(情報技術)企業の集積拠点「スマートシティAiCT(アイクト)」が22日に始動した。コンサルティング大手の米アクセンチュアをはじめ、日本マイクロソフト、NEC、フィリップス・ジャパンなど国内外の17社、約400人が順次入居する。会津地方は福島県の山間地にあり県内で過疎化がもっとも懸念されている地域。会津若松市が衰退に歯止めをかけるため打ち出したスマートシティ構想が、先端企業の誘致に結びついた。

【関連記事】アクセンチュア なぜ会津若松に高技能人材200人移籍?

スマートシティAiCT(福島県会津若松市)

スマートシティAiCT(福島県会津若松市)

構想初期からかかわってきたアクセンチュアは250人を配置した。市民の電力消費データを分析して節電に役立ててもらったり、運動量や体温などのデータを分析して健康づくりの参考にしてもらったりする事業などが進んでいる。アクセンチュアはさまざまな分野の実証試験や効率的なシステムをつくるためには、現地でデータ分析やシステムをつくる必要があると判断。ITのスキルを持つ人材を東京などから集めた。

システム関連企業では日本マイクロソフト、金融に強いTISが各20人の配置を予定しているほか、ドイツ系のSAPジャパンが10人程度の要員を置く。米系のシマンテックや三菱UFJリサーチ&コンサルティングなども入居する。

健康関連に強いフィリップスの日本法人のほかNEC、三菱商事、ロボット開発のアイザックなど、スマートシティの関連ビジネスを念頭に幅広い分野から企業が集まった。会津若松市は「さらに10社程度の入居について交渉中」としている。

アイクトは市が中心になって整備した複合ビルで、観光拠点の鶴ケ城に近い。3階建てでオフィス面積は約3500平方メートル。人口約12万人の会津若松市は半導体大手の撤退などで落ち込んだ経済を立て直すため、スマートシティによって経済を活性化することにした。情報をやりとりするプラットフォームを官民でつくり、市民に参加を呼びかけた。地元に情報工学に強い公立の会津大学があったこともプラスになった。

冬季に除雪車の運行状況に基づいて目的地に早く着くルートを提供したり、インバウンド(訪日外国人)向けに出身地などの属性に応じてきめ細かく情報を提供するシステムなども登場している。

企業は会津若松市で実証試験したシステムやノウハウを他の都市で展開したり、関連ビジネスのヒントを得たりすることが期待できる。

スマートシティの先行例としてはエストニアや欧州各国が知られている。日本はこの分野の遅れが指摘され、国も会津若松市の事業を支援している。

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